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葉鍵ロワイアル!#11

1 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:11
基本ルール 、設定等は前スレ熟読のこと。

・書き手のマナー
キャラの死を扱う際は最大限の注意をしましょう。
誰にでも納得いくものを目指して下さい。
また過去ログを精読し、NGを出さないように勤めてください。
なお、同人作品からの引用はキャラ、ネタにかかわらず
全面的に禁止します。

・読み手のマナー
自分の贔屓しているキャラが死んだ場合は、
あまりにもぞんざいな扱いだった場合だけ、理性的に意見してください。
頻繁にNGを唱えてはいけません。
また苛烈な書き手叩きは控えましょう。

前スレ
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=995172541
感想スレ
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=997286517
感想、突っ込んだ議論、NG処理、アナザー没ネタ等にお願いします。
そして、絶対にNG議論は本スレで行わないように。

その他のリンクやキャラの状況は>>2-5にあります

2 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:11
2!

3 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:12
――――――――――――――――――
ねぇ、この隣で寝てるのはなんてゆーの?
__  __. r――――――――――――
    ∨   | ZZZ・・・。
日 凸 U | ______
≡≡≡≡≡| /   ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 U ∩ [] ∨% (´∀` ) < シラネーヨ
_▼⌒⌒▼__ ∧ ∧___.)__\_____
 ノ |   ノ )日 ( ´ー`)⊂⊃
-.| ノミ_ミ| ノ―--\ <-------------/| ―――
 从   从)      \.\∩∩__∩∩/ /
  ━┳━・゛       \_____/
 ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄━┳━ ━┳━
   ┻           ┻    ┻

4 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:12
●リンク
ストーリー編集 (いつもありがとうございます)
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Spade/1168/index.htm

アナザー(外部スレ)
http://green.jbbs.net/movie/bbs/read.cgi?BBS=568&KEY=993054328

現在のアイテムリスト(7/21現在)
http://t-niimura.hoops.ne.jp/2ch/itemlist.txt

読み手チャット&書き手チャット。
http://village.infoweb.ne.jp/~chat/passchat/passchat.htm
パスは読み手ならyomite、書き手ならhakarowaでどうぞ。

外部の避難所はこちら。
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Queen/3996/index2.html

5 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:12
◆◆◆(新)芸能人彼氏とH芸能界の表裏画像動画大公開◆◆◆
◆アイドル画像秘宝館◆
http://www.futomomo.com/netidol/idolhappy/maki/
◆綺麗なおねぇさんは好きですか?◆
http://www.futomomo.com/netidol/sister/megu/
◆セーラー服◆
http://www.futomomo.com/netidol/sailor/miku/
◆モーニング娘 ◆
http://www.futomomo.com/netidol/morning/mai/

6 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:12
各キャラ状況
市街地で大乱闘組
048少年 003天沢郁未(ついに再会)
033国崎往人 037来栖川芹香(少年の動向を探る)
024神尾観鈴 029北川潤(新規参入予定)
フランク(雲隠れ中)

西に移動組み
020柏木千鶴 061月宮あゆ

彰探索組み
088観月マナ 021柏木初音(それぞれ声の届く範囲で行動中)

施設留守番組み
011大庭詠美 046椎名繭 獣たち GN ヘルプマルチ(CD解析中)

灯台探索組み
069七瀬留美 092巳間晴香(これと言って変化無し)

単独
017柏木梓(反転ダケ探索)
022鹿沼葉子(高槻の死体探索、北の森へ移動)
050スフィー(祠へ)
023神尾晴子(観鈴捜索へ)
019柏木耕一(彰に撃たれ負傷中)
068七瀬彰(彷徨う)

7 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:14


2!

8 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:14
         まて〜このオタ猫、頃すぞゴルァ
     \__ ___________________/
         ∨ 

       (⌒Y⌒Y⌒)    ♪同人誌くわえたヲタ猫追っかけて
     /\__/       慌てて駆けてく不細工ヲタァ〜エさん♪
    /  /    \                ..../\ /\
    / /     \/\              ../   ̄  \
 (⌒ /    ー◎-◎-)           ./      U \
(  (6      (_ _) )   _      ../ U       \/\
 ( | .∴ ノ  3 ノ   (_\    ..|       ー◎-◎-) 
    \         /     ...\\_ ..|    三  (_ _) ) 三 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     \____/      / ̄  \|   .∴ ノ  3 ノ < ハァ、ハァ、ハァ……
     /    \     /^v .      \         /     \_______
    ⊂  )   ノ\つ    ''\/\     L\__U__ノ
      (_⌒ヽ            \   _ ○\
       ヽ ヘ }            .\ \  ̄\ \
  ε≡Ξ ノノ `J              L.」」.〉   L.」」.〉  

9 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:14
10!

10 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:15
国崎死亡

よって

=========終了===========

11 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:16

    彡ミミミヽ ノ彡ミミ)
   ((彡ミミミミ))彡彡)))彡)
   彡彡゙゙゙゙゙"゙゙""""""ヾ彡彡)
   ミ彡゙ .._    _   ミミミ彡
  ((ミ彡 '´ ̄ヽ '´/ ̄ ` ,|ミミ))
  ミ彡  ' ̄ ̄'  〈 ̄ ̄ .|ミミ彡
  ミ彡|  ) ) | | `( ( |ミ彡
  ((ミ彡|  ( ( -し`) ) )|ミミミ   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ゞ|  ) )  、,! 」( ( |ソ   < このスレはよく頑張った。感動した! 終了!
     ヽ( ( ̄ ̄ ̄' ) )/      \_______________
     ,.|\、)    ' ( /|、
   ̄ ̄| `\.`──'´/ | ̄ ̄`
      \ ~\,,/~  /
       \/▽\/
■■■■■■■■■■板違いにつき終了■■■■■■■■■■

12 :1:2001/08/18(土) 02:18
じゃあ終了ってことで

\\\\\\\\\\\完\\\\\\\\\\\\\

13 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:19
新スレおめ

おつかれさま

14 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:20
>>13
だからもう終わったんだって。
あゆが生き残ったの。

15 :百円玉:2001/08/18(土) 02:21
  ウジ虫どもが大量発生してやがるぜ 氏ね   
_  ______________                       
  V                     
_−へ____              
    ____)       ・'゚。.::。.::・'・'゚。.::。.::・'・'゚。.::。.::・'      
   / \| | .::.::.::.::.::・・'゚。.::。.::・'・'゚。.::。.::・''・'゚。.::。.:'・'゚。.::。.:
  (   /_\       ・'゚。.::。.::・'・'゚。.::。.::・・'゚。.::。.::・''
\  \|     |    プシューッ                
  \_ )   |                             
     |フマキラー|                               
     |     |                                
     |     |
     |     |                                
     |     |
     |     |                                
     |___|  

16 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:22

       ζ                  ζ              |    _||||||||| |
     / ̄ ̄ ̄ ̄ \          / ̄ ̄ ̄ ̄ \         \ / \_/ / 
    /          \         /          \           \____/    
   /\    ⌒  ⌒  |      /\    ⌒  ⌒  | 
   | |    (・)  (・) |       | |    (・)  (・) | 
   (6-------◯⌒つ |       (6-------◯⌒つ |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   |    _||||||||| |       |    _||||||||| |  < リーチ!!
    \ / \_/ /        \ / \_/ /    \_______
      \____/            \____/     

17 :1:2001/08/18(土) 02:29
初めまして。1と申します。
書き込みお初です。
ロリ系のホームページ探していて辿り着きました。(笑)
かなり以前から、自分はロリコンだと
分かっていたのですが、ここ最近休憩していました。
・・が!先日、車で海水浴場の側を走行中
かわいらしい女の子がスッポンポンで着替えているのを
目にしました。もちろんワレメも丸見えで、
これを見た瞬間に、またロリが蘇ってきました。(笑)
ロリロリ万歳っ!!(謎)
小さい女の子はかわいいですね。
それに自分はワレメフェチなのでワレメがなんとも・・。(^-^;
ワレメ見たさに、女の子がスッポンポンで水遊びを
していそうな場所へフラフラと出かけたりしています。
結構成果があるものですね。
その時の事は、また報告します。(笑)
まだまだ未熟者ですが、どうぞよろしくお願いしますね〜。

18 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 02:32
1は駄スレを立て続けた。どれほど休まずに立てたかは想像の外である。
どこでどんな駄スレを立てたのかも覚えていない。流れに流れて1は
このスレを立てたのだった。
1が明瞭な意識を取り戻したのは、このレスを見たためである。
体を椅子にもたれかけさせて見ていた。おびただしい数のレスが
1の眼球に浮遊していた。
身を起こして、レスの一つ一つを心行くまでじっくりながめた。
異様なコピペのアラシ。無数の人間の罵倒がいっせいにここに
集まったようにも見える。だが、ここからはこれらの人間ども
が一体何者かは分からない。
1は椅子の上に膝を組んで長いことそれを眺めた。
気がつくと、1はパソコンを1自らの手で破壊していた。
手や足、体の至る所に擦り傷が出来、服にはおびただしい量の
血が付いていた。1は遁れた獣のようにその傷口を舐めた。
ポケットをまさぐると、煙草が手に触れた。1は煙草を飲んだ。
一仕事を終えて一服している人がよくそう思うように、
生きようと1は思った。

19 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 06:28
夏厨大暴れかよ、嗚呼…。

20 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 08:36
>>19
気にしない気にしない、一休み一休み。

21 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 11:37

        (\
         \\
          (\\
           \\\
           (\\\\
           (\\\\\
            \\ |||
( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | ⊂⊃
  ̄ ̄( ̄ ̄//// ̄\  ∧ ∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ̄(//// ̄\\( ゜Д゜) < 氏ねや基地外夏厨共 ゴルァァァァ!!!
   ".;":  (/(/// ̄(つ つ   \_____________
".;":         (/(/|  \\
 .;".;": ..;".;;:  (/((/ ∧|\\       .;".;": ..;.;".;
   .;".;": ..  ;    ∪ ∪  \\         .;".;": ..;.;".
.;".;"    .;".;             \\
   ゴ オ ォ ォ …… ! !      \\   ;": ..;.;".;":
          .;".;": _.;.;__       \\   ド カ ァ ン !
 .;".;": ..;.;".; ζ /_.;_/| .;".;"_ \\  .;".;.;".;":
.;".;": ..;.;".;": ;:'.;| ΓΓ | |;":从へ_/|  \\.;".;"_.;__..:
从へ从へへ从  ; ζ  | Γ从 | |;:.. |从Γ | |    \\ ∠___/|
    ( ⌒( ⌒ ) ζ | 从Γ | |.:;. |从Γζ.;"._ \\|ΓΓΓ| |
(   ⌒ ⌒  ⌒ );  | ΓΓ | |.;;::|ΓΓ | |  ( 从へ;: |从ΓΓ| |
 Σ( ⌒( ⌒ ) ζ  ( ( ) )⌒ ) ( 从へ从)_.;;:.;|Γ从Γ| |
 ( (( ( ⌒ )) )  从 Σ( ⌒(  从へ从) ∠___/|
Σ (( ( ⌒ )) ) )(( ⌒ ( 从へ从) .;".;:;|ΓΓΓ| |
 (( ⌒ ( ( ) )⌒ );:;   .;".;": ..;.;".….;”:…….””’’’’:   

22 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 11:38
         _ , -―-、
              , 'ニニニ、::::(0::::::::::ヽ、
                ̄ ̄ヽ':::::::::::::::  ヾ みてごらん>>1->>18を あれが夏厨だよ
                   ):::  ....   \
                  /    ::::::::::::::::::ヽ
                  /      :::::::::::::::::|
                 /       :::::::::::::::::|
                 /        :::::::::::::::::::|
                /        ::::::::::::::::::::|
                |         :::::::::::::::::::::|
               . |         :::::::::::::::::::::|
          _ , ―-、|         /::::::::::::::/::::|
          \ヲ'⌒ヽ:|         /:::::::::::::::/::::::|
            ト`_ ノ::|        /:::::::::::::/::::::::|
           人;;;;;;;::::;:|        |:::::::::::::/::::::::/
          /γ  `:::::|       |::::::::::::/::::::::/
          / (  ヽ   :::|       |:::::::::/::::::::/   ふーん、なんだか
         {  }  )  ::|       |::::::::{::::::::/    頭悪そうだね、ぱぱ
          | /   }   ::|       .ヽ::::|:::::::/
          ) {  /   ::|       .ヽノ ::::/
          } |  (    :λ         :::|
         ( ヽ、 )    ノヽ        ::::|
          ヽ,   ~    〈  ト、_  |    ::::::ヽ、
          (     ,' ノ  |   |~7  ::::::::::::::`ヽ、
           ヽ,、,、,γ' ノ, -‐W~フ {  ト、:::::::::::::::::::ヽ、
          ∠____ト-┘z__,―' ̄Σ Z  ̄ヽ―-、_ノ
                    '―z_,┴'~        

23 :死神と、天使と、(1):2001/08/18(土) 12:10
彼女たちは、七瀬彰を捜していた。
もう、どれぐらい前からだろうか。
彼女たちは今、町の東側にある森の中で、時間的感覚も希薄になるほど、彰を捜している。
三人を動かしているのは、後悔の念。
できるだけ広い範囲を、そしてお互いの無事を確認するために、声を張り上げながら、捜す。
殺人者と死神が大手を振って歩くこの島で、大声をあげることは誇張ではなく自殺行為。
だが、もちろん彼女たちは自殺志願者ではない。
なぜなら、それだけのリスクを負っても、捜さなくてはならない人だからだ。

「あきらさーん」
マナが叫ぶ。
「あきら、おにいちゃーん」
初音が叫ぶ。
「あきらさーん」
葉子が叫ぶ。


――島内に生き残る、全ての善意ある参加者たちよ!!  聞いているだろうか?

どこか、遠くから蝉丸の声が聞こえた。
呼びかけをすることによって、この戦いを終わらせる。
そう言って別れた蝉丸は、その言葉通りやってのけた。
彼女たちはしばしの間声をあげるのを止め、放送に聞き入る。

――現在求められているのは“魔法使い”だ!
心当たりのある者は、是非とも名乗り出て欲しい。
その知識と、能力に期待する!


魔法使い……
もしも、自分が魔法使いならば。
彰を簡単に見つけることができるかもしれない。
彰の所に飛んでいくことができるかもしれない。
彰の心の闇を晴らすことができるかもしれない。
そう、あり得ないことを初音は夢想する。

24 :死神と、天使と、(2):2001/08/18(土) 12:17

「あきらさーん」
遠くからマナの声が聞こえる。
初音はくだらない想像をしていたことに赤面し、あわてて同じように声をあげる。

「あきらさーん」
マナが叫ぶ。
「あきら、おにいちゃーん」
初音が叫ぶ。

違和感。
そして、二人は気が付いた。
鹿沼葉子の声がないことに。

「ようこさーん」
マナが叫ぶ。
「ようこ、おねえちゃーん」
初音が叫ぶ。

しかし、葉子の声が返ってくることはなかった。

「マナさん!」
初音がマナのもとに走ってくる。
「初音ちゃん」
マナも小走りに初音に向かって走る。
葉子の返事がない、ということは先ほどの放送の間に、彼女の身に何かがあったに他ならない。
だが、もしかしたら声が嗄れてしまい、休んでいるだけかもしれない。
そう、思って葉子の声が最後に聞こえた所を警戒しながら捜してみた。
しかし、彼女の姿も、血の痕も、争った痕跡も見つからなかった。

25 :死神と、天使と、(3):2001/08/18(土) 12:19

二人は途方に暮れた。
彼女たちは服が汚れるのも構わず、地面に座り込む。
疲労と無力感が彼女たちを苛む。
彰は見つからない。
葉子も行方不明。
そして、なにより、

耕一は死んだ。

今になって落ち着くと、その事実に体が震える。
実際にその死に様を見たわけではない。
だが、彰の言葉と、そしてなにより、浴びていた血が雄弁にそれを物語っていた。


藤井さんも、お姉ちゃんも、澤倉先輩も、霧島先生も、きよみさんも、藤田も、長瀬さんも、天野さんも、佳乃ちゃんも。
みんな、みんな死んでいった。
そして、耕一も……。
もう、何もかもが嫌になった。
一人でも多くの人を助けたい。一人でも多くの人と島から抜け出たい。
そんな、無邪気な絵空事を考えていた。だけど……
出会う人、出会う人、皆、死んでいく。
本当に、終わりがあるの?
すべての野が赤く染められ、白い骨の木が立ち並ぶまで続けられるの?
私が生きていても、他人を犠牲にしてぬくぬくと生き長らえているだけ。
そして、死んだ人を見て偽善的な悲しみをするだけ。
自分が生きている優越感に浸りながら。
『死んだ方がまし』そんな言葉を前に鼻でせせら笑ったことがあるけど。
確かに、あるのね。そんなことが。
自殺は根性なしの敗北者がするものだと思っていたけど……。

そうか、今の私みたいなのを指すんだ。

26 :死神と、天使と、(4):2001/08/18(土) 12:24
初音ちゃんに花を摘みに行くと言って少し離れる。
手には撃つことはないと思っていた銃。
適当に言い訳をして、初音ちゃんから借りた。
誰かが、頭を一発で撃ち抜けば痛みも感じず死ねると言っていた。
先に死んじゃうけど、初音ちゃん、ゴメンね。
でも、私が一緒にいると、初音ちゃんにも迷惑がかかると思うから。

セイフティーを外し、
こめかみに銃を押しつける。
そして、人差し指で引き金を……



ガァンッ!



えっ!
私はまだ、撃っていない。
そして、再び銃声が聞こえる。
そんなに、遠くではない。
もしかして……
私は初音ちゃんの所に駆け戻る。
初音ちゃんも聞いたようだ。緊張した面もちでこちらを見る。
今度は三連発の銃声が聞こえる。
その方向を確かめて、私たちは走った。


走るにつれ、何度か銃声が聞こえる。
私たちの緊張が増す。
そして、森を抜けた所に、それはあった。
倒れ伏した一人の男。
近づくにつれ、その正体が分かってくる。

柏木 耕一

27 :死神と、天使と、(5):2001/08/18(土) 12:25
初音の顔が泣きそうになる。いや、私も恐らく同じ顔だろう。
話しに聞いていても、実際に死体を見て改めて認識させられるのとは、別だ。

もし、神がいるとしたら、なんて残酷なのだろう。
銃声をあと十秒、いや五秒遅らせてくれたら、
また、こんな苦しみを味あわなくて済んだのに。

28 :死神と、天使と、(6):2001/08/18(土) 12:26
だけど、死体をこのまま放置して置くわけにはいかない。
私は運ぼうと思い、腕をつかんだ。
あたたかい?
腕の動脈をつかみ、そして耕一の口に耳を寄せる。
生きてる?
私は、軽く耕一の頬を叩く。
反応がない。
耕一の耳元で名前を呼ぶ。
返事はない。
まさか、と思い心臓に耳をつけてみるが防弾服が邪魔だった。
あせる気持ちを必死に抑えて、ボタンを外す。
そして、耳を胸に当てる。
命の鼓動。命の温もり。
それを感じたとき、自分の胸の奥が暖かくなった。
そう思ったとき、誰かが私の頭を撫でていた。
耕一だった。
いつもは頭を撫でられるのが嫌だったが、今は不思議と不快感はない。
むしろ、心地良い。
「やあ……、マナちゃん」
耕一は絞るように、そう言った。
「バカ! 私、心配したのよ! 本当に心配したのよ!」

私は耕一の胸の中で、泣いた。
嬉しくて、いつまでも泣いた。


【マナ:医者セット 鉤爪ロープ 銃身が少し曲がった散弾銃(残り一発)】
【初音:ダイナマイト ベレッタ ペンダント】
【耕一:中華キャノン ナイフ ニードルガン ベレッタ(彰が所持していたもの】

29 :死神と、天使と、(6):2001/08/18(土) 12:29
だけど、死体をこのまま放置して置くわけにはいかない。
私は運ぼうと思い、腕をつかんだ。
あたたかい?
腕の動脈をつかみ、そして耕一の口に耳を寄せる。
生きてる?
私は、軽く耕一の頬を叩く。
反応がない。
耕一の耳元で名前を呼ぶ。
返事はない。
まさか、と思い心臓に耳をつけてみるが防弾服が邪魔だった。
あせる気持ちを必死に抑えて、ボタンを外す。
そして、耳を胸に当てる。
命の鼓動。命の温もり。
それを感じたとき、自分の胸の奥が暖かくなった。
そう思ったとき、誰かが私の頭を撫でていた。
耕一だった。
いつもは頭を撫でられるのが嫌だったが、今は不思議と不快感はない。
むしろ、心地良い。
「やあ……、マナちゃん」
耕一は絞るように、そう言った。
「バカ! 私、心配したのよ! 本当に心配したのよ!」

私は耕一の胸の中で、泣いた。
嬉しくて、いつまでも泣いた。


【マナ:医者セット 鉤爪ロープ 銃身が少し曲がった散弾銃(残り一発)】
【初音:ダイナマイト ベレッタ ペンダント】
【耕一:中華キャノン ナイフ ニードルガン ベレッタ(彰が所持していたもの】

30 :ブライト=ノア:2001/08/18(土) 13:34
みなさん、ご迷惑をおかけしております。 私、>>1の所属する艦の艦長をしております、ブライト=ノアです。
どうやら1がこのような駄スレを立ててしまったようで、1に変わって修正を受けます。申しわけありません。

しかし、ひとことだけ申し上げておく必要があります。 悪いのは1だけではないのです。もちろんエウーゴでもティターンズでもありません。
本当に悪いのは、1をこんな状態にしてしまった、この戦争そのものなのです。
すでにご存知かもしれませんが、1は人間の革新を体現する「ニュータイプ」と目され、この戦争で わがエウーゴの中心的パイロットとして数々の活躍をしてきました。
ですが、その裏では、 すんでいた街を追われ、両親を目の前で失い、恋をした女性にも死なれ、 姉のように慕っていた上官にも裏切られ、敵の士官の説得にも失敗し、他にも数々の大事な人たちを 30分たらずの間に死なせてしまうなど、精神的に強い傷を負ってしまったのです。
その結果、人格に異状をきたし、「彗星はもっとヴァァァァッて動くもんな」など、 幼稚な書き込みや意味不明なレスを繰り返すようになってしまったのです。

彼を許してくれとはいいません。ですが、せめて、一刻も早くこの戦争が終る事を、ともに祈ってください。

31 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 13:37
   │ここの1が必死
   │  なんだって・・
     \   ______/
      \/   ∧_∧ゴニョゴニョ・・
           ( ´Д`) ∧_∧
         / \/ )(´Д` ) __ウンウン・・
        /  \___//       \
  __   .|     | / /\_ _ \ \_____
  \   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(__ノ   \    \__)      \
  ||\             \  .||\            \
  ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄  ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄
  ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||    ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
     .||              ||       .||              ||

32 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 13:40

                    /⌒\
                    (    )
                    |   |
                    |   |
                    |   |
                    |   |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |   | <  夏厨さん、このスレを荒らさないで
                    (∀・  )   \_____________
                   _ノ_ノ´ ./
                   ( (´ ろ
                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          /⌒ ────── 、    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /   .            ヽ  <  お願いしますっ!
        (   ,,ノ_____/ノ  丿    \_____________
                       υυ(´ ろ
                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          /⌒ ────── 、
        /   .            ヽ
  〜′ ⌒ (∧ ,,ノ_____/ノ  丿
   UU⌒⊂( ; ゚Д)つ      υυ(´ ろ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄
|   ・・・とりあえずちんちんどけろ
\___________

33 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 14:51
age

34 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 14:55
体体体●                           
体体体●               ●●●●●       
体体体●               ●頭頭頭頭●●     
体体体●              ●●頭頭頭頭頭頭●●●  
体体体●          ●●●●茎●頭頭頭頭頭頭頭頭頭●●
体体体●     ●●●●●茎茎茎茎茎茎●頭頭頭頭頭頭頭頭頭●
体体体● ●●●●茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎●頭頭頭頭頭頭頭頭●
体体体●●茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎●頭頭頭頭頭頭●  我
体体体茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎●●●●●●●●    慢
体体体体茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎茎●●●●            我慢
体体体体茎茎茎茎茎茎茎茎茎●●●●                慢我慢
体体体体茎茎茎茎茎●●●●                    我慢我慢
体体体体茎茎●●●                        慢我慢我
体体体体茎茎●                           慢我
体体体体袋袋●                        
体体体体袋袋袋●                       
体体体体袋袋袋袋●                      
体体体体袋袋袋袋●        

35 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 14:56

                     Λ_Λ  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ∧_∧____         (´Д` )<家が焼けちゃったんだ・・・・
    /(*゚ー゚) ./\        (    ) \_____
  /| ̄∪∪ ̄|\/       | | |
    |____|/         (_(_)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



   イッショニスム?           Λ_Λ
     ∧_∧____         (´Д`; )
    /(*゚ー゚) ./\        (    )
  /| ̄∪∪ ̄|\/       | | |
    |____|/         (_(_)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

36 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 14:58
 :   :     : : :   :  :
:  .    :  。:   ;    :.
       : ;/ \ . .   .
 :  :   /    \;   : .
     /       \: .
 :   ; ⌒⌒⌒||⌒⌒⌒; .  :
 : .   ∧ ∧ ||      :  .
. :.  : (*゚ー゚)||     :  :
  .   ι つ     . :  :
:   :.  〜 |        :  :
 .:  : ,, UU  ....@ノ'' :   ;

37 :18才の◇◇◇(新)芸能人彼氏と芸能人:2001/08/18(土) 15:18
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38 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 15:42


            , - ── - - 、
           , ′      _ - "
         /    _ -
        / , -─ "
      _ / ∠__      __
    ,・ , '∠-──`=-−'  ̄   ─ _
   / //        ̄=_- _      - _
   | //          ミ、`ミ ・ - 、     - 、
  | ‖//巛 | | | | 》 》  ミ \ミ     ̄ ・ - . _ ゝ
  | || ‖-─- ソ/ノ-ソ.._ 》ヾ ヽ、ミ゛  ______
 │|.川 |, ┬ 、  ,- 、 》》)ミ、゛  /
  │Y,.| |-'│    |-i ;′ミヽ   < >>1さん、終わりでいい?
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  川‖|ヾゞミ _  _ . ' ミ ヽ 丶ミ ミ ミ 、
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39 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 15:47
イイ(・∀・)ヨ!!

40 :夢をみるひと。:2001/08/18(土) 16:12

泣きじゃくるマナを見ながら、自分の頬にも涙が伝っていた事に気付いて、初音は思わず息を吐いた。
本当に良かった。
自分は、大切な人を失わないで済む事が出来たのだ。

だが、その耕一の顔を見て安堵の息を吐く事が出来たのも、ほんの束の間のことだった。
柏木初音の思考を次に襲ったのは、耕一を撃ったのは誰か、という事だった。
初音はすぐにすべてを理解する。そして無意識のうちに唇を噛んで、目を閉じた。
耕一を殺せなかった彰。
それは彰がまだ――すべての人の心に巣食っている狂気、という意味での――鬼に、成り切っていない事を証明していた。
それならば、まだ止めようがあるのかもしれない。
彰は街の外へ出たのだろうか。
そうだとしたら彼は何処へ向かう?
呼吸を乱しながらも、耕一は自分の顔を見て、真剣な顔で云った。
「――彰が、その森に入って、いった。早く追わない、と、手遅れになるかも、しれない」
多分自殺するつもりだ、と付け加えて、耕一は少し呻いて顔を歪める。
「俺は、少し、休んでから行く。どうも、眩暈が、する」
途切れ途切れに言葉を漏らしながら、そのまま倒れ込む。
「耕一さんっ!」
上に乗られたマナは、その耕一の様子に本気でうろたえたが、
「……大丈夫。ちょっと、まだ、血が、出来てない、だけだから」
耕一はそう云って笑う。――無理に微笑んでいるようにしか見えなかったが。
次に、寝転んだまま腕を伸ばし、耕一は初音の頭を撫でた。
「初音ちゃん。……彰を止められるとしたら、君だけだ。初音ちゃん以外には、止められないと思う」
早く行ってあげるんだ。東に行った筈だから――耕一が、もう一度目を細めた、
――その瞬間。

41 :夢をみるひと。:2001/08/18(土) 16:12
奇妙なほど高い心臓の音が、初音の肉体を支配する。
どくん、どくん、どくん。
高い脈を打ち、初音の顔は一気に何か悪霊に囚われたような、そんな顔になった。

「――初音ちゃん?」
耕一に抱きすくめられていた観月マナが異変に気付く。
怪訝な顔になり、自分の顔を覗き込んでいるのが判る。
身体を起こした耕一も同じような顔をして自分を見る。
「初音ちゃん? どうした? なあ、はつねちゃん――」

それにもまともに反応も出来ないほど、初音の頬は紅潮している。

呆然とした初音の意識が、何かに支配される。
何かの意識が流れ込んでくるような感覚。
新たな記憶が植え付けられていくような感覚。
記憶と思考の渦が、不快な音を立てて初音の身体を支配する。

前にも、何処かでこんな事を経験した記憶がある。
不思議な力が、わたしにゆっくりと、働きかけているのだ。
ああ。

「初音ちゃんっ、どうしたの! ねえ、」
マナが呆然と自失した表情の初音の肩を揺する。
ごめんね、心配かけてごめんね、マナちゃん。
身体を無理矢理に起こし、耕一も立ちあがっていた。
「初音ちゃんっ、どうした、何か具合でも――」
膝を付き呼吸を乱す自分の顔を、耕一も不安そうに覗き込む。
ああ、ごめんね、耕一お兄ちゃん。折角再会できたのに、こんな顔をしててごめんね?

42 :夢をみるひと。:2001/08/18(土) 16:12

流れ込む意識の正体は、何なのだろう?
鋭く冴え過ぎた、自分の思考なのだろうか?
それとも、まったく別種の力が、自分に働きかけているのか?

――そう、彰お兄ちゃんは、きっとあそこに向かったんだ。
――わたしと最初に出会った場所の、
――対岸。
――東の海神から、西の蒼海へ向けて、彰お兄ちゃんは走り出したのだ。

不思議な確信が、自分の脳髄に刻み込まれる。
西だ。西に彰は向かった筈なのだ。
その思考が何処から生まれたのかなど、わたしには考える術もない。
流れ込んできた意志は、誰のもの?
その根拠のない考えに、不自然なほど自分の意志を依存しようとするのは何故だ?

それは、きっと超直感と呼んで差し支えの無いものだっただろう。
直感以外の何物でもない、彰は東の森に入ったのだろう? 耕一はそう云っているじゃないか。
なのに、その直感の方が、今は信頼できる気さえするのだ。
今は走り出さなければならない、もう一人の大切な人を捜し出すために。

「マナちゃん、耕一お兄ちゃん、――ごめん」

そう云って初音は――西に向けて走り出した。
「初音ちゃん!」
二人の声が聞こえる。二人の声が、聞こえる。
「初音ちゃん! 彰はそっちじゃない、こっちの森に入っていったんだから!」
そんな声も無視して、初音は正反対に駆け出していく。
――彰は、西だ!

43 :夢をみるひと。:2001/08/18(土) 16:16
七瀬彰は、自分が何処へ向かっているのかも知らぬまま、森の中を呆然と歩き回っていた。
この森はあまりに深く、空を望む事が叶わない。
がさりと草を踏み、土に足がついていることを確かめると、彰は自分が何処に向かっているのか考えていた。

初音との出会いの場所。初音を最初に抱きしめた場所。
島の東の端で、朝陽を望みながら、彼女を護るために戦おうと、最初に決意した場所。
そこに向かっているつもりだった。
考えてみれば今自分は間違いなく島の東側にいる筈だったし、
それならば少し森を抜けて歩けば、目的の場所、東の海に至る事が出来る筈だった。
それなのに、木々の隙間から覗ける森の外には、まるで海は見えない。
もしかしたら、森の中を迂回して、まったく違うところに向かっているのだろうか。

自分がまるで、東の空に向かう事を、拒んでいるかのように思えた。

土を踏みながら、彰は考える。
もう一度だけ、初音に逢いたい。
逢って、言わなければならないことがある。
彰はもう、生きていくつもりはなかったけれど、初音には、生き残って欲しいから。
だから、云いたい言葉がある。

眩暈がするのが判る。
血はそれ程流れていないのに、まるで貧血状態であるかのように、身体が言うことを効かない。
もし歩む事を止めれば、自分は多分二度と歩けないだろう。
生きていくつもりも何も、自分はすぐに死んでしまうのかもしれないな、という気もする。
ともかく、生きていくには僕は駄目になりすぎた。

どうやら森が終わったのだと理解したのは、その先には海が見えたからだ。
真っ青な美しい海と、赤く焼けた空、だった。
今にも沈みかかっていた陽。

――ここは、西の海だった。

44 :夢をみるひと。:2001/08/18(土) 16:16
初音は市街地を全速力で抜け、西に繋がる森に入る。
ここを一直線に抜けていけば、彰に逢える。流れ込む意識は、きっと正しい。
初音がそれに確信を抱いていたのは、

身体の節々が痛む。この島で初音自身、たくさんの怪我をした。だが、それでも自分は生きている。
自分自身で武器を持ったことなど殆どない。
他人を傷つけた事も殆どなかっただろう。
それなのにこの殺し合いを強要される島で、誰も傷つけることなく、自分もそれほど傷を負うことなく、
自分がここまで生き残って来れたのは、自分を護ってきてくれた人たちのお陰なのだ。
本当にたくさんの人と出会った。
弱い自分を護ってくれた、大切な人達。

そして、彰。

彰との、この島での日々を思う。
茂みの裏で震えるわたしを見つけた彰お兄ちゃんは、にこりと微笑んでくれた。
一人泣いているわたしを、彰お兄ちゃんは抱きしめてくれた。
体調が悪化したわたしを、彰お兄ちゃんは看病してくれた。
殺されそうになりながら、彰お兄ちゃんは戦ってきた。
危険に晒されたわたしを、彰お兄ちゃんは護ってくれた。
そして、彰お兄ちゃんとわたしは肌を重ねた。
そして、彰お兄ちゃんはわたしに優しいキスをくれた。

……耕一は、彰は自殺するかもしれない、と言った。
初音にも、彰の心境の想像はついた。多分、彰はこんな事を考えているのだ。

45 :夢をみるひと。:2001/08/18(土) 16:17

――狂気に侵された自分が初音と共にいたならば、きっと自分は初音を傷つける。
――傷つけるくらいなら、死んでしまったほうが良い。まだ、自分自身の理性が残っているうちに。

そう、彰は誰よりも優しい人だから。耕一を傷つけ、自分を傷つけようとした事が、どうしようもない罪に思えたのだろう。
それならば、自分がするべき事は一つだ。
傷つけても構わない、と抱きしめてあげれば良いのだ。
傷つけても良いんだよ、と微笑ってあげれば良いのだ。

今までずっと護ってきてもらったのだ。
彰がいなければ、わたしは当の昔に壊れてしまっていただろう。

あの時、初めて出会ったときの彰お兄ちゃんの笑顔で、
そして、今までずっと笑ってきてくれた彰お兄ちゃんの笑顔で、
わたしがどれだけ救われたか、判っているの?

最短距離で森を抜けるつもりだったが、予想以上に道は困難だった。
一つ勾配の急な丘を超えなければならず、それには相当の時間を尽くさなければならなかった。
迂回していこうかとも思ったが、それにも時間がかかると思い、わたしはそこを登っていく。
結局、太陽が傾くような時間まで、そこで時間を使ってしまった。
ともかく、そこを超えると、すぐに森は終わりになった。

広がる海と、傾きかけた、太陽。

――そこには、七瀬彰が一人、立ち尽くしていた。



【七瀬彰 柏木初音  ――――――――――再会。  時間軸は死亡放送三十分前位です】

46 :18才の◇◇◇(新)芸能人彼氏と芸能人:2001/08/18(土) 16:24
みんなこんなエエ女見たことある?
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顔は知性的な感じで超キレイし、色白で上品な雰囲気
スタイルも細いだけじゃなく出るところはしっかりと出てる
特に胸は大きいし形もサイコー!!
街で見かけるおねぇチャン達とは
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いるんですよ、本当に。いる所には。
絶対に見て損はないです。ハマりますよ。
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47 :禊 (1):2001/08/18(土) 16:25
階段を隔てて、天沢郁未と少年は対峙する。
「具合は、どうだい?見たところ元気そうだね。」
その少年の声に、だが、郁未は無言しか返さない。
「なんだよ、無愛想だな」
少年はヒョイと肩をすくめる。
「とにかくあがってきなよ。そこは狙撃される心配がある」
確かにそれはそうね、と郁未は思った。
私は彼を、救うのか。
私は彼を、殺すのか。
どちらにせよあの髭面の男に邪魔されたくはない。
だから、郁未は既に手にしていた発煙筒と煙球(椎名繭のバックの中にあった花火セットのものだ)に火をつけて、そこらへんに放り投げた。
無論ベネリショットガンは構えたままだ。
たちまち、ホールに煙が充満し、往人の爆弾のせいでただでさえ悪くなっていたホールの視界がさらに悪化する。
流石に郁未と少年の距離ならばお互いの姿が視認できるが、外からの狙撃は無理だろう。
そうして、郁未は少年のほうへ銃口を向ける。
「あなたは、人を殺したの?殺したのね?」

「…!」
ホール内にたちこむ煙幕にフランクは歯噛みする。
ようやく狙撃ポイントについたというのにこれでは…
どうするか…煙幕が晴れるまでここに待機するか…
だが、一度狙撃手の存在を明らかにした以上、狙撃の最も大きい利点、不意打ちはもはや期待できない。
フランクは舌打ちをするとさらに移動をはじめた。

48 :禊 (2):2001/08/18(土) 16:26
「ああ、殺したよ」
何ら変わることのない少年の声。
「僕がそうするって事は、郁未が一番良く知っているだろう?」
「…そうね…」
そう、郁未こそが一番良く知っていた。神奈に侵食されている郁未こそが、今少年がどういう存在か一番良く分かるのだ。
「あなたは、空虚。我を持たない、ただ姫君の望むように動く操り人形。そんなこと分かってた。でも」
痛い。胸が痛い。
「救いたかった。あなたを救いたかった。救いたかったんだよ」
泣き声にならないようにするのは大変だった。
「あなたのこと大切だったから…」
「救いたかったか…」
少年は一歩前に踏み出す。
「過去形なんだね。それじゃあ今は?やっぱり殺すのかい?」
「……」
無言のまま郁未は引き金に指をかける。だが、その手はどうしても震えてしまう。
胸が…痛い…
少年はその動きに頓着せず、一歩一歩階段を下りる。いつもの柔らかな声を出しながら。
「こないで…撃つわよ…」
途切れ途切れの郁未の声はひどくか細く弱弱しい。
「何のために?」
「…何のためって…それは…」
それは…なんだろう?
「何のために撃つんだい?その胸の痛みと引き換えに、君はなにを得るんだい?」
「黙って…こないでよ…」
どうしてこんなに胸が痛いの?私には痛みなんてなくなっているはずなのに。
「郁未。救いが必要なのは君のほうなんじゃないか?」
「黙ってて言ってるでしょ!!」
力を振り絞って叫ぶ郁未。だがもうそれは遅く。
銃身を少年に払われるとその勢いで壁に押し付けられて両手の手首を握られてしまう。

49 :禊 (3):2001/08/18(土) 16:27
「かわいそうな郁未」
まるで口付けを交わすような距離で少年は続ける。
「とても痛いんだね。伝わってくるよ。郁未の痛みが」
「いやだ…離して…」
身をよじらせるるけれど、力が入らない。ただ、胸だけが痛くてそこだけしか感覚がないみたい。
「郁未はずっと強くなければいけなかったんだよね。ずっと痛みに耐えなくてはいけなかったんだよね。
 本当にめったにいないんだ。いきなりAクラスに所属する女の子なんて」
FARGOのクラス分けは精神力の強さ、過去にどれだけの痛みに耐えたかで決まる。
「この島に着てからも、郁未には辛いことだらけだ。母親の裏切り、死。親友の死。そして僕のことも」
「やめてよ…お願いだから…」
反則だよ。こんなの。こんなふうに…拘束するなんて。
まだ覚えているのに。少年のぬくもりも、抱かれた日のことも。

50 :禊 (4):2001/08/18(土) 16:28
「そんな中でも郁未は強くあろうとした。それがお母さんが君に望んだことだから」
そう、お母さんは傷ついていた。そうして、そのことに耐えて行けるような強さを身に付けるためにFARGOに入信し、この大会に参加した。
そうして、お母さんは憧れていた。不可視の力を使えるような強さを持つ私に…
「でも、それはとても辛かったはずだ。本当は誰かに頼って楽になりたかったんじゃないか?本当は、侵食が始まった事に安心したんじゃないか?」
「そんなことない…」
嘘だ。分かっていた。
私はどこかで安心していた。侵食が始まったことに。私という存在が姫君に飲み込まれていくことに。痛みが徐々に消えていくことに。
そうして、どこかで期待していた。侵食が進んで姫君に意識を飲まれることで、お母さんやこいつへの辛い思いも消えてしまうんじゃないかと。
郁未の手からベネリが落ちる。
もう少年も力をこめていなく、拘束しているというよりも抱いているといったほうがふさわしかった。
「本来、僕は我を持たない空虚な存在だ。だけど今は違う。
 僕自身誤解していたけど、擬似人格は消滅したわけじゃないんだよ。たしかに巨大な意識に吸収されて同一化してしまったけど、その中で確かに生きているんだ。
 郁未を大切に思う気持ちは確かにあるんだよ」
その少年の言葉は嘘じゃなかった。侵食されている郁未にはそれがわかる。
「郁未、僕と一つにならないか?姫君という大きなな意識に同一化する。それは確かに一つの救いだよ」
痛みもなく苦しみもなく孤独にさいなまれることもない。それは確かに救いの形。お母さんが望んだことそのもの。
「…ちょっとクサイかなぁ。流石に照れるや」
少年は少しはにかんで。
「でも、郁未だって嫌いじゃないだろ。こういうふうに口説かれるの」
「う…ん…」
そっと、口付けが交わされた。

51 :禊 (5):2001/08/18(土) 16:30
「どうやら、あいつも敵みたいだな」
ささやく往人の声に、芹香は黙ってうなずいた。
煙幕のせいで中の様子はわからないが、途切れ途切れ聞こえてくる会話、一発も放たれない銃声、移動もせず消えもしない人物探知機の二つの光点を考えるにそう判断するしかない。
「でもどうするの?これじゃ叔父様の援護も期待できないわよ? 」
「…いや、むしろこいつはチャンスだ」
問い掛ける芹香の視線に、往人は先を続ける。
「銃撃戦ってのは、初撃が勝負になる事が多い。だから、視界の効かない場所では相手の位置を先に発見できた方が勝つ。だが」
往人は人物探知器をカチャカチャとふる。
「こいつがあるなら、相手の位置を探す必要なんてない。あの煙幕の中じゃこいつはでかいアドバンテージだぜ」
「…一理あるわね」
煙幕が晴れるまで待つという手も確かにあるが…
「じゃあ、踏み込むのね。」
「ああ、ちょっと待ってろ。すぐ帰ってくる」
「な、なんでよ。私も行くわ!!」
慌てる芹香に往人は冷たい視線を向ける。
「武器もないのないのにか? 今からやるのは不意打ちだ。無駄に人数を増やしたら気配を悟られるだけじゃねぇか」
「だったら私が…あんた怪我してるし…」
「芹香」
芹香の抗議を往人が遮る。
「おまえは人を殺した事があるのか?」
その鋭い言葉、視線に芹香の息が詰まる。
「…ないみたいだな。だったら足手まといだ。躊躇なく敵を撃てるかどうかわからない奴なんてな」
「…そんな言い方しなくたって…」
「俺なら撃てる。ためらいなくな」
それだけいうと、往人は芹香に背を向ける。
「ちょっと、もう!!もうちょっと言い方とかあるでしょう!!か弱い女の子に向かって!!」
「誰がか弱い女の子だよ。その性格で良く言うぜ」
「…あのね…本当の私は…」
だが、そういったきり芹香は黙りこくってしまう。
「チッ」
なんなんだよ、調子狂うぜ。柄でもない。
「すぐ帰ってくる、おとなしく待ってろ」
それだけいうと、往人は身を低くしてホールに向かって走りはじめた。

52 :禊 (6):2001/08/18(土) 16:31
「ほんと、もうちょっとまともな言い方できないのかしら」
走っていく往人の背を見ながら、芹香は呟く。
基本的に往人の言っている事が正しいというのはわかってはいるが…
そう言っているうちに往人の姿は建物の中へ消えた。
(大丈夫だよね…!? )
不意に、芹香は背後に人が立っている事に気づいた。
慌てて振り替える芹香そこには、
「叔父様!?」
フランクがたっていた。
ほっとする、芹香。だが、その腹にフランクの拳がめり込む。
「叔父様…なんで…」
何か熱いものが喉をせり上げてきて、芹香の意識は闇に落ちた。

芹香が胃液とともに吐き出したものを、フランクは摘み上げる。
それは参加者に仕掛けられた爆弾だ。
胃から摘出しても爆発しない事をフランクは当然知っていた。その起爆の方法も。
フランクはビルの2階のホールを見上げる。煙幕のせいで中はなにもみえないが。
これを使えば、あの化け物を倒せるかもしれない。
それほどの威力のあるものではないが、先ほどの往人の爆弾で、ホール自体が半壊している。
もう一度爆発を与えたならば、うまく支柱を破壊すればホールごと潰せるかもしれない。
ここからでも、二階にこの爆弾を投げ込む事はできるだろう。
だが、それはすなわち、既にビルの中には入ってしまった、往人をも巻き込む事になる。
芹香を気絶させたのは、爆弾を取り出すためだけではなく邪魔されないためでもある。
だが…、
フランクは己の感傷を自嘲した。
お笑い種だ。100人の参加者、多くのスタッフ、傭兵を巻き込んでいて、
今更、感傷だと。偽善にもほどがある。
何を犠牲にしても、かりそめの仲間、いや、己の命を犠牲にしても目的は達成しなくてはならない。彰を守るためならば。
手段を選ぶ贅沢など許されるものか…
だが、その自嘲の裏には確かに動揺があったのだろう。
「動くなよ、おっさん!! 」
デザートイーグルの銃口がフランクの後頭部を小突くまで、
北川潤、神尾観鈴という素人の接近にも気づかなかったのだから。

53 :禊 (7):2001/08/18(土) 16:33
一階をぬけ、既に停止しているエスカレーターから往人は二階に抜ける。
予想どうり、そこには煙の充満と炎の揺らめきのせいで視界が極端に悪い。何も見えないという訳ではないが…
( 奴等の位置は…非常階段の側か…)
こちらの侵入、接近を悟られない事を祈りながら、往人は可能な限り身を低くして移動を開始する。
(落ち着け…有利なのはこっちだ…)
額に汗が浮かぶ。
人物探知器で相手の位置がわかっているとしても、この煙幕、炎はプレッシャーだ。
だが、それでも往人は気配を消しながら、着実に二つの光点に接近していった。
そして…
(あれか!!)
煙幕の切れ目にみえる己と同じ銀髪の頭。
非常階段口からのぞくそれは、確かに光点と同じ位置。
まだ、こちらを向いていない。気づいていない。
(初撃が勝負。この距離ならいける)
確かに視界は悪いが…
ゆっくりとアサルトライフルを構え、狙いをつける。
まだ、相手に動きはない

悪く思うなよ…俺の勝ちだ!!

往人は引き金をひき、
そして、銃声とともに、銀髪の頭がはじけとんだ。

54 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 16:33

            , - ── - - 、
           , ′      _ - "
         /    _ -
        / , -─ "
      _ / ∠__      __
    ,・ , '∠-──`=-−'  ̄   ─ _
   / //        ̄=_- _      - _
   | //          ミ、`ミ ・ - 、     - 、
  | ‖//巛 | | | | 》 》  ミ \ミ     ̄ ・ - . _ ゝ
  | || ‖-─- ソ/ノ-ソ.._ 》ヾ ヽ、ミ゛  ______
 │|.川 |, ┬ 、  ,- 、 》》)ミ、゛  /
  │Y,.| |-'│    |-i ;′ミヽ   < >>1さん、終わりにしようよ。
  ‖巛ミ゛- '  _' `" ; ミ、ミ ミヽ  \______
  川‖|ヾゞミ _  _ . ' ミ ヽ 丶ミ ミ ミ 、
 │|‖ヾ `|\Ξミ 、  ミ ミ  ミ ミ

55 :禊 (8):2001/08/18(土) 16:34
「観鈴、こいつが管理者なのか?」
北川の問いに、観鈴は首をかしげる。
「敵だとは思うけど…この人に一度襲われているし…」
だけど…郁未さんがいった管理者とはこの人の事ではないはずで…
「はっきりしないな。けど、確かにきな臭い奴ではあるよな」
フランクの足元には、芹香が倒れている。ほんの数時間前に蹴りをくれた少女だ。
彼女が殴られる所を北川たちは見ていた。
(くそ。やっぱりトラブルかよ…)
ある程度は覚悟していたし、それを分かって観鈴についてきたのだが…
だが、まあよしとしなくちゃならないかもしれない。
とりあえず、芹香の危機は救えたと思うので。
(ていうか、そう思わなきゃやってらんねぇよ)
どう決断したって、俺みたいな優柔不断なやつは後悔する訳で。
だったら、いい事もあったと思うことにしよう。
「おい、あんた!!天沢郁未ってのはあのなかにいるのか?」
フランクは答えずにただ自嘲の笑みを浮かべるだけだ。
(くそ、どうするよ)
スナイパーライフルの方はもう捨てさせているが、握り締めたままの右手が気にかかる。
(だからといってここで撃っちまうのはどうにも)
「とりあえず…」
観鈴に指示をだそうとして、そこでビルの中から立て続けに2発の銃声がこだました。
「…!!郁未さん!!」
たまらず、観鈴は走りはじめる。
「おい、ちょっと待て!!」
北川の制止の声にも耳を貸さずに。

56 :18才の◇◇◇(新)芸能人彼氏と芸能人:2001/08/18(土) 16:39
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57 :禊 (9):2001/08/18(土) 16:41
往人の目の前で銀髪の頭は確かにはじけとんだ。

やったぜ…俺は…

まだ、天沢郁未という潜在的な敵は残っているものの、とにかく最強の敵を倒した訳で…
だが、そこで気づいてしまう。
光点の数が減らない事に、
そして、今自分が撃ったものが首だけの存在という事に。
それが坂神蝉丸の頭部であり、本来ならフランクの狙撃に対するフェイクとして少年が用意していた事など、往人の知る由も無い事。
ただ、その異様な光景に往人の思考がとまってしまう。
そして、気づくのが遅れてしまう。
すでに己の銃声によって、人物探知器によるアドバンテージが失われてしまったという事に。

ドンッ

銃声、非常階段口に走るマズルフラッシュ、
少年によるベレッタの一撃は、
先ほど手当てしたところと同じ肩口を貫き、激痛が走る、
それでもライフルを手放さずに倒れなかった往人は賞賛に値するが、
少年のスピードに対応できるはずも無く、その頬に拳がめり込み、
往人は仰向けに倒されて、怪我している肩口と、
右手を少年の足が踏み潰し、ついにライフルを手放してしまう。

58 :禊 (10):2001/08/18(土) 16:41
「ガアッ!!」
激痛にのたうつ往人。何とか立ち上がろうとするも、もうそんな力は入らない。
致命傷ではないにしても、けっして軽い傷ではないのだ。
「郁未…大丈夫かい?」
少年は往人を見下ろしたまま、優しく声をかける。
「うん…大丈夫…」
煙の中、往人は郁未をみた。
その目は虚ろだ。前に会った時のあの強い意志の光はもう感じられない。
「その人…」
「ああ、こいつ? 敵だよ。僕らの命を狙おうとしただろ」
「でも…その人は…」
「敵だよ、郁未。敵は殺さなくちゃ」
往人のライフルを拾い上げると、少年は踏み潰している肩口を軸にくるっとまわって、郁未の方をむく。
「…!!畜生…」
激痛に往人は意識をつなぐ事しかできない。
「郁未がやるんだ。そのショットガンで」
「私が…? 」
「そう、君が。そうして楽になるといい」
これは、禊。今までの自分を断ち切る儀式。
本来なら、神尾観鈴がこの役割を果たすはずだった。
大魔法による神奈の弱体化さえなければ、すぐに侵食は進み、
観鈴を殺す事で、郁未の侵食は完了するはずだった。
そう、これで侵食は完了するはずだ。殺人という罪を犯す事で。

「さあ殺すんだ。郁未」
その声に応じて、ベネリM3の銃口が倒れたままの往人に向けられる ――――――

【来栖川芹香 気絶。胃から爆弾摘出】
【北川、フランクに銃口を突きつけている。フランク胃爆弾所持】
【神尾観鈴 二階ホールに移動。G3A3ライフル所持】
【ホール内煙幕。視界悪し】
【少年、郁未、往人ホール内。往人、肩に負傷】

59 :名無しさんだよもん:2001/08/18(土) 19:03
ふたりぶんの青空を
君は手で囲った
陽の匂いのする草を
僕は手に結んだ

風を背に今、僕らが走り抜けたよ

あの大空 目指してた

遠くへ 遠くへ

越えてゆく遥か夏も
渡る川の流れも
いつか変わって いつか忘れて
同じ思い守れずにいる

ふたりぶんの青空に
飛行機雲 とばした

笑ってる子供たちの
手には虫かご あの思い出

越えてゆく遥か夢も
流る川のほとりを
いつもひとりで いつも歩いた
今は違う途を

遠くなる遥か夏よ
流る川の町で
僕ら遊んだ 僕ら生きてた

今も覚えてる

60 :死神と、天使と、作者:2001/08/18(土) 23:29
いつも、いつも、すいません。

死神と、天使と、(6)は二重カキコです。
後の方は抹消してください。

あと、マナの所持品に『聖のメス』を追加してください。

よろしくお願いします。

61 :輝きと虚しさ(1):2001/08/19(日) 19:23
ただ巨木が、其処此処に立ち連なるのみだった。
見上げれば、覆い被さるような高みに茂る枝葉があるだけだ。
傾き始めた太陽の光を遮断して、僅かに赤みがかった光を通している。
湿気を帯びた空気が、暗い原生林を抜けて冷風をもたらしていた。

何よりも、其処を異様な世界に仕立てていたのは、眠るように倒れ伏した人々の姿。
その表情には、何もない。
苦痛も、安寧も、後悔も、驚愕も-----何も、なかった。

おそらく、誰も生き残っては居ないだろう、そう思いつつもスフィーは生存者を探しながら歩いた。
その間に、遠くからの放送を聞いてもいる。
二人の女子高生から聞いた、蝉丸とかいうリーダー格の男の演説。
しかし、ここまで離れてしまって何の成果も無いまま、いまさら町の南まで戻れはしない。

(何よ、もう!タイミングが悪いのよ!)
単独でこんな所まで来るはめになったのは、人数不足だから、と割り切った結果なのだ。
腹を立てながら死体調査を続ける。
(…”死体”?)
ふと、気が付く。
いつの間にか、”生存者”ではなく”死体”を相手にしていた。
(あたし、この人たちの”死に方”を観察しているだけかもしれない…)
自分に対する苛立ちから、スフィーは憮然とした表情で大きく溜息をつき、天を仰ぐ。

…ひとりは、さみしい。
生き残るという事が、どれほど幸せなのだろうか。
木々に締め付けられた小さな視界の先にある、小さな雲の流れを見送りながら、スフィーは考えた。

そして、おもむろに雲へと手を伸ばす。
当然届かない掌を、ぐっと握り締める。
いつの間にか、大人のそれに戻っている大きなこぶし。

 けれど、それはもう。
 虚しさだけしか、掴めない。

 

62 :輝きと虚しさ(2):2001/08/19(日) 19:23
「うりゅ…」
じわり、と歪んだ視界を振り切るように、目をしばたいて視線を地上に戻す。
相変わらず、死因の解らぬ人々が、芝居のようにばたばたと倒れている。
まるで役者が観客に背を向けぬように、全員が同じ方向へ向いていた。
(……お芝居、ね…)

虫の知らせ、だろうか。
なんの気なしに、スフィーは振り向いた。

この芝居の観客は、ここに倒れ伏す人々や、その指導者だとばかり思っていた。
…最初はそうだったのだろう。
でも、今は。
ひょっとして、違うのかもしれない。
役者のひとりが、いつの間にか、全てを仕切っていたのではないか。
(それが、あなたなのね-----)
ゆっくりと、その倒れた人々の脚の先へと、視界を巡らせる。

 無数の巨木が遮る中、狭い狭い空間を。
 遥か、遠くまで見通すと。
 -----何かが、ぼんやりと光っていた。

 彼女は独り、立っていた。
 輝きは、白い羽根。

 夜闇のように黒い、二つの虚空。
 それは、こちらを見返す瞳であった。
 

63 :輝きと虚しさ(3):2001/08/19(日) 19:24
スフィーが目を合わせたのを確認すると、彼女は薄く笑う。
温かみの無い、純度の高い氷のような-----透明な、透明な-----微笑み。
ぞくり、とスフィーの毛が逆立つ。

 …この感じは、冷気?
 顔が、脚が、腕が、こわばる。

刀の中に封じられ、祠に据えられた、目を閉じて座した翼ある少女。
そんなイメージを打ち砕いて。
彼女は独り、立っていた。
「あ…あなた……」
スフィーの口は、上手く回らない。


 「存じておろう?
  余は、神奈…神奈備命じゃ」

 

64 :名無したちの挽歌:2001/08/19(日) 19:27
【スフィー、神奈備命と遭遇】


「輝きと虚しさ」です。
神奈関連は、いろいろと不都合がありそうですけれども。

仕様ということで、ひとつ(ぉぃ

65 :Should Deny The Divine Destiny of The Destinies(1):2001/08/19(日) 22:59
「私が、殺すの?」
 郁未は虚ろな目をしながら往人に銃口を向けている。
「ああ、そうすれば楽になれる。僕と一つになれる」
「あなたと、一つに……」
『カシャ』
 引き金に指をかける。
「こうすれば、もうつらい思いはしなくなるのね」
「郁未さんっ!!」

『ガンッ』
 ホール内に銃声が響く。
『カラララッ』
 銃が床をすべる音がそれに続く。
『ポタッポタッ』
 腕から血が滴り落ちる。

「これはどういうことかな?郁未」
「見たままのとおりよ。私はもう迷わない。あなたを救ってあげるわ!」
 入り口の近くで観鈴が腰を抜かしている。
「郁美さん………」
「ありがとう観鈴。あなたの声って目が覚めるわね」
「み、観鈴…」
 往人がうめきながら言う。
「観鈴、あなたはこの人のことお願いね」
 そう言い放つと郁未はベネリを構えなおし少年に向けて撃つ。
 しかし、そこに少年の姿はもう無く、少年は外に飛び出していた。
 郁未も続けて外に出る。

66 :Should Deny The Divine Destiny of The Destinies(2):2001/08/19(日) 23:02
「往人さん!」
「無事、だったんだな」
 つらそうに往人は声を搾り出す。
「うん、郁未さんと一緒だったんだよ」
「そうか…、すまんが少し眠い。すこし眠っていいか?」
「えっ?」
 観鈴は一瞬不安になったが往人がすぅすぅと寝息を立てるのを聞きほっと胸をなでおろした。
「よかった」
 観鈴の頬に一筋の涙がつたう。


「分が悪いな」
 外に飛び出した少年はすぐに森に身を隠そうとしていた。
 いくら女二人とはいえ銃を持ったもの二人を相手にするのは具合が悪すぎた。
「待ちなさい!」
 少年が振り返るとそこには郁未が銃を構え立っていた。
「追ってきたのかい?」
「もう、終わりにしましょう」
 悲痛な顔をした郁未がそこに立っている。
「さっき、彼を撃っていればそんなつらい思いしなくてもすんだのに…」
「そうね、そうすれば私の心は壊れていたでしょうから。
 でも、それは私じゃないもの。私は私が私で無くなってまで生きたいとは思わない」
「つらい選択だね」
 その言葉を最後に少年は一気に間合いを詰める。
 郁未は鞄からバルサンを取り出し煙を放出させる。
 煙を前に少年は一瞬躊躇する。
 その隙に煙に紛れ郁未は木に登る。
 そして少年がいたと思われるところに銃を向け撃とうとする。
 しかし、ゾクリと背中に悪寒が走りはっと後ろを振り返ると、
 少年が微笑を浮かべながらそこにいた。
 次の瞬間、郁未は吹き飛ばされ、木から落ち、地面に転がる。
 その衝撃で銃も遠くに転がってしまう。
 身を守るものが無くなった郁未にゆっくりと少年が近づく。
 辺りにはバルサンの煙が立ちこめている。
 そして郁未は起き上がりながら鞄をがさがさとあさり、ロケット花火(笛付き)を取り出していた。

67 :Should Deny The Divine Destiny of The Destinies(3):2001/08/19(日) 23:03
「そんなものでどうしようというんだい?」
 郁未はロケット花火に火をつけ少年に投げ付けようとする。
 しかし狙いが定まらないのか、それは少年の遥か後方にいき、
『ヒュルル〜、パン』
 と、情けない音とともに破裂した。
 少年はそれを振り返ろうともせず、
「『もう終わりにしよう』郁未はさっきこう言ったね
 でも、郁未には僕を殺せない。例え、君がどんな銃器を持っていようとね。
 違うかい?」
 と、微笑を浮かべながら言った。
「ええ、そうね。きっと私にはあなたを殺せないでしょうね」
「それじゃ、どうやって終わらせる?
 残念だよ、郁未。君には僕といっしょにいきてほしかったのに!
 まあ、姫君の分身を持つ人間はきみだけではない。
 最後は僕の手で眠らせてあげるよ。」
 偽典の一枚を破り、それで郁未の首に斬りかかった。
『ザシュッ』
 血が吹き出る。
 辺りを取り巻いていたバルサンの煙は風に流され、それはほとんど無くなっていた。

 振りかかったものは郁未の首筋にに深深と突き刺さっていた。
「最後に言っておくよ、愛していたよ。郁未」
 血を流す唇に口付けをする少年。
『ドンッ』
 鈍い音がする。
 唇を離す二人。
 そして郁未は彼を強く抱きしめる。
「さっき、言ったわよね。私にはあなたを殺せない
 そのとおりよ。だからそれは別の人にしてもらうことにしたわ」
 郁未は血を吐きながら呟く。

68 :Should Deny The Divine Destiny of The Destinies(4):2001/08/19(日) 23:05
「おお!なんだ?いまのは?敵襲?ミサイル?
 びっくりして思わず撃ち返してしまったじゃねえか」
「……!!…!」
「なに?もっと撃て?じゃないとやられる?」
「…!」
「わかったよ、撃てばいいんだろ?」
 そう言って、北川はデザートイーグルを先ほどなにかが飛んできた方に向けて撃ち始めた。
 フランクも地面に落としていたライフルを拾い撃った。


「今の弾は僕を貫通してるぞ、郁未」
「ええ、そうね。わたしにもあたっているわ」
「どうして!?そうか、煙は身を隠すためでなく僕に周りを見せないためだったのか…
 そして、ロケット花火で僕の位置を知らせたわけか…
 すばらしい連携プレイじゃないか」
「はじめから狙ってたわけじゃないわ。
 あなたを追う途中で銃を構えてた人を見かけたからもしかたらと思っただけ…」
「いちかばちかの賭けに出たということか。郁未らしくないな」
『ドンッドンッ』
 少年の体に銃弾が突き刺さる。
 それはもちろん貫通して郁未の体にも突き刺さる。
 外れた弾が二人の周りを通過する。
「私も言っておくわ。愛していたわ。いえ、愛しているわ」
 ふたりの唇が重なる。

「いっしょにいきましょう」

 そして、二人は抱き合いながらその場に倒れ、再び起き上がることは無かった。



【天沢郁未、少年、死亡】
【残り18人】

69 :そして二人は再会した(1/4):2001/08/20(月) 03:57
 少年に促され、ゆっくりとベネリの銃口が往人のほうを向く。
 うつろに冴え渡る瞳とは対照的に、郁未の手元は定まらない。
 拮抗しているのだろう。理性と感情とが。

 しかしそれも時間の問題だと少年は踏んだ。時が経てば経つほど侵食は進む。
 何より迷いは心を弱らせる。一時的にせよ。
「もう思い悩む必要はない。辛い思いをすることはないんだ」
 どこまでも穏やかに、少年は語りかける。
「さあ郁未。共に行こう――」

「……郁…未さ……ん!」

 彼方より、突如聞こえてきたその声に。
 びくり、と郁未の体が震える。

「……郁未……さ……ん!」

 声はわずかに近づき。そして震えが体全体に伝わっていく。

「……郁……未…さん!」

 そう。その声は、突き刺さるような優しい記憶のかけら。
 その痛みに、郁未の意識は激しく揺れた。

70 :そして二人は再会した(2/4):2001/08/20(月) 03:58
「……なんとまあ、困ったね。神尾観鈴……か」
 少年は声の主を思う。観鈴はここに来るだろう。だが、今の郁未に観鈴はまだ殺せまい。
 そして観鈴がいては郁未に悪影響を及ぼす。
「郁未を困らせるいけない子には、とりあえず消えてもらおうか」
 呟くと、足元の往人を一瞥しえぐり込むようにその右肩を踏みつける。
 ゴキリと音がして、往人の右肩が外れた。
「ぐあっ……」
 往人の呻き声。
 少年は往人の上から降りると階段の方へ歩き出そうとする。


(ぐ……観鈴、だと)
 往人は激しい痛みの中、紙一重で意識を保っていた。
 少年は観鈴と言った。
 目の前で銃を突きつけている女――郁未は、観鈴らしき声が聞こえ出してから様子がおかしい。
 そして少年の行動。消えてもらおうか。その一文がリフレインする。
(あの馬鹿……なんでわざわざこんなところに来るんだ)
 護りたかった者は次々に消えていった。だからせめて、観鈴だけは。
(殺させるわけには、いかない……)
 そして同時に、これは最初で最後のチャンス。
 少年に不意打ちを食らったとき、銃を最後まで離さずにいられた。だから仕込みができた。
 何度も意識を失いそうになりつつ、耐えた。だからまだそれは生きている。
 郁未を見る。心ここにあらずといった様子だ。今ならわずかな隙をつけるだろう。
 少年を見る。そして彼の持つアサルトライフルに、念を集中する。
 法術、それはほんのわずかな力に過ぎない。だが……ただ引き金を引くだけなら、それで充分。
(さあ……楽しい人形劇のはじまり、だ)

71 :そして二人は再会した(3/4):2001/08/20(月) 03:59
 唐突に、少年のライフルが勝手に発砲した。
「な……これはっ!?」
 立て続けにもう一度、発砲。
 片手で、しかも不意を突かれては、発射の反動に耐えるべくも無い。
 二度の反動で少年の上半身は回転し、大きくよろけた。
 同時に往人が、全身の力を振り絞って跳ね起きる。
「うおおおおおおおおおっ!!」
 叫ぶ。そうしなければ、動くこともできなかっただろうから。
 往人はすぐさま腰の後ろから弾切れのデザートイーグルを抜き放つと、少年に躍りかかる。
 少年の体勢は崩れたまま。
 立て直す暇を与えず、往人は1.8キロの銃床をその頭部に叩き込む――
 ――その途端、一発の銃声が横から聞こえ、二人はまとめて吹っ飛んだ。

72 :そして二人は再会した(4/4):2001/08/20(月) 04:01
 銃声と叫び声に郁未の意識がはっきりしたとき、
 目に入ったのは襲い掛かられる少年だった。
 操られた意識と郁未の心は同時に同じ判断を下した。
 少年を救え、と。
 そしてとっさに発砲した。狙いもろくに定めずに。
「……」
 倒れ伏す少年に近づく。――息はある。
 散弾は少年をも巻き込んだが、偽典の守りもあってか致命傷にはなっていないようだ。
 気絶しているのは殴られたせいだろう。
 往人を見る。――こちらも、まだかろうじて生きている。
 直撃ではなかった。しかし、積もり積もった怪我はかなり深刻になっている。
 放っておけば死ぬかもしれない。
「…………」
 郁未は少年を担いで引きずり移動させ、往人のほうを見る。
 少し考えて、そしてベネリをゆっくりと――

「――郁未さん!」

 すぐ近くから呼ぶ声が聞こえ、郁未は顔をあげる。
 やがて煙の向こうから観鈴が姿をあらわして、

 そして二人は再会した。


【郁未、観鈴、少年、往人 ホール内】
【ホール内の煙幕は薄れ始めている】
【往人 重症による気絶】
【少年 軽症・脳震盪による気絶】

73 :そして〜作者:2001/08/20(月) 04:04
should作者のかたが辞退されたようなので、あげてみました。
法術関連が少々微妙ですが・・・直接的ではないので、ご勘弁を。

74 :名無しさんだよもん:2001/08/20(月) 07:33
syounennmannse-

75 :名無しさんだよもん:2001/08/20(月) 23:13
メンテ。

76 :明星。:2001/08/21(火) 01:24
彰は東に、初音はその正反対である――西に向かって行ってしまった。
まるで何が起こったのか判らない。初音の心に何があったのか?
考えても埒があかない。初音が何を意図しているかなど考える前に、自分は東へ向かうべきなのだ。
耕一の言葉を信じるなら、東に彰はいる筈なのだから。
私、観月マナは座り込んでいる耕一の包帯を巻き直しながら、そんな事を考える。
だが、まったく東に向かう気がしないのは何故だ。
――それは、きっと彰は初音が向かった方にいるのだと、そんな淡い予感を抱いていたからだった。

「初音ちゃんは、彰さんのところに行ったんだと思うんだ」
「どうして? 彰は正反対の方向に行ったんだぜ」
「――良く、わからないけど。乙女っぽく言うなら、恋する女の子のカン、っていうのかな、
 彰さんが島を迂回して西側に行ったんじゃないか、って直感したんじゃないかと思うのよ」
「……乙女、ねえ」
なんかに毒されてるんじゃないか? そんな風な目である。
「……ナニよ、その目は」


初音の行動によって、幾許かの不安に駆られているだろう耕一は、それでも大人しくマナの治療を受けている。
それは、自分自身がすぐに動き出せるほど、肉体に活気があるわけではない事が良く判っていたからだ。
数々の切り傷や、先程銃で撃たれた衝撃。それらは、耕一を立ち上がらせる事さえ困難にしていた。

彰が自殺するつもりである事は判っていた。
銃を捨てた彰がどうやって自殺するか。考えられるのは海へ身投げする事くらいである。
ひとたび立ち上がる事が出来たら、そのまま走り出そう。何処でも良い、必ず見つけてやる。
あの二人をなくすわけにはいかない。

77 :明星。:2001/08/21(火) 01:24

――それにしても、なんて深い傷ばかりなのだろう。私は
多分、相当量の血も流れただろう事が想像できる。
簡潔な治療しか為されておらず、常人ならば気を失うどころか、死に至る可能性すらあっただろう。
太い腕と厚い胸板は強い男の象徴で、自分に向けているその優しい目と笑顔は、優しい男の象徴だった。
(……なんだか私ってば、ヘンな感情を抱いている気がするわ)
「アンタ……それにしても、よくこんだけやられて無事だったわね」
それをごまかすかのように、私は憎まれ口を叩く。
「丈夫だけが売り物だからね、……って、あうちっ! もう少し優しくっ」
耕一は苦しそうな顔をしつつも、優しく微笑んで私の頭を撫でる。

「マナちゃん……生きていてくれて、ありがとう」

そして耕一は、掠れた声でそんな言葉を呟いた。
その言葉を聞いて、どうしてか私は泣きそうになる。
「アンタこそ……ホントに、ホントに心配したんだからねっ! 無茶ばかりやってっ……」
涙を堪えて吐いた言葉は――そんな言葉だった。なんて不似合いな言葉を吐くのだろう、今日の私は。
「ありがとう、マナちゃん」
優しく微笑む耕一の顔を直視できない。
――なんでよ。

78 :明星。:2001/08/21(火) 01:24

「――そろそろ、戻ったかな」
そんな事を呟いて、耕一は身体を起こす。
手のひらを握り、何かの感触を掴むような様子を見せた後、
「うん、眩暈は収まった。――そろそろ行こう」
耕一はそう呟いて立ちあがった。その目には穏やかさと強い意志が同居していて、
今までに見た事もなかったような、途方もなく――深い耕一を、私は目の当たりにした。
私は一瞬その表情に見蕩れかけたが、慌てて立ちあがると、歩き出した耕一に付随した。
向かっている方向は、西だった。
結局耕一は、初音の向かった方へ行く事にしたのだった。
彼女こそが彰を一番に見つける事が出来るのだという感覚もあったのだろう。

そんな事を考えながら、わたしはふと気配を近くに感じて振り返る。
耕一も同じような気配を感じたのだろう、立ち止まって振り返る。
一瞬の緊張。あの放送を聞いて集まろうとした人間の一人だろうか?

がさり、と音を立てて茂みから現れたのは――
「……耕一っ!」
「――あずさ?」
ショートカットの長身でスタイルの良い、可愛い女の子だった。
いろいろ荷物を持っているが、手に持ったレーダーのようなものが目に付いた。あれはそのまま、レーダーなのだろうか。
「……やっと、やっと逢えた――レーダーで初音捜してたら、あんたが近くにいるみたいだったから、」
ああ、もうっ――顔をくしゃくしゃにして、女の子は笑った。

言葉を失い呆然とした表情の耕一と、涙を流して喜ぶ女の子の姿が、やけに眩しく見えた。

79 :明星。:2001/08/21(火) 01:25

そんな私の気持ちなどまったく気にも留めないように二人は二人だけの世界を作り出し、手を取り合って踊っていた。
……むかつく。

「梓、再会を激しく喜びたいところなんだが、残念ながら時間がない。初音ちゃんは何処らへんにいるか判るか?」
耕一は梓というその少女の肩に手を置くと、そんな風に云った。
「わかってるよ。初音は突然西に向けて走り出した。まだ森の中だね。丘の辺りかな。
 芹香っていう女の子も捜さなくちゃいけないけど、まずは初音に逢いたい。急ごう」
……結局千鶴姉達と同じ方向に行く事になるのか。そんな呟きが聞こえた。

そうして私達三人は森の中を駆け出した。
耕一の体調もあって、それ程の速度ではない。そういうわけで、話をする余裕もあった。
「そういえば自己紹介がまだだったね」
そう云って梓は笑う。その屈託のない笑みが先程の私の苛立ちを助長する、という事は殆どなく、
むしろ素直に、爽やかな人だ、という印象を覚えるばかりだった。
「あたしは柏木梓。こいつの従姉妹だよ」
そういって爽やかに笑う梓に、私も微笑んだ。
なんとなく、この人と耕一は、そういう関係にあるんじゃないのかな、と思ってしまう。
大人の女性だもんなあ、すごいもの、スタイル。信じられない。
それでいて顔立ちは子供っぽいところがある可愛い顔だっていうんだから……。
「私は観月マナ。よろしく、梓さん」

梓が自分と同じ年齢だという事を知るのは、もっと後になってからである。
ともかく、彰と初音の場所に向かうことが先決だった。


【柏木耕一 観月マナ 柏木梓  ――西に向かって進行。時間帯は初音と彰が再会する十五分ほど前です】

80 :名無しさんだよもん:2001/08/21(火) 01:29
補足です。
往人の爆破音の記述が無かったのは、街から離れた場所だった故、としてください。
梓と出会って町から離れた頃、爆発――という事で。

81 :名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 01:19
メンテでぃす。書き手の皆さん、頑張って下さい。

82 :名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 03:33
早くバトロワ本編を読まなきゃメソテ

83 :名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 05:53
寝る前にメンテ

84 :魂喰らい(1):2001/08/22(水) 07:47
斜面に、二つの人影があった。
そこは山の中腹。
山頂に近づくにつれて木々の高さが増すという、不自然な植生。
それがこの山の異常性を、雄弁に物語っている。

肩の高さを越える木がちらほらと現れ始めたせいか、小柄なほうの人影が狭まる視界に不快げな表情を作った。
「…うぐぅ」
この小さな人物は、月宮あゆ。
何かに引き付けられるように、乏しい体力を振り絞って、この山頂を目指している。

大きなほうの人影が、腰に手を当てて一息つく。
「ねえ、あゆちゃん?
 本当に、こちらなの?」
比べて大きな人物は、柏木千鶴。
あゆの周辺で起こる怪奇現象を目の当たりにして、いつになく現実的な思考を捨てて、彼女の主張を優先させている。

 先ほどの放送で、今後の方針は決定していた。
 (施設に残った詠美ちゃんと繭ちゃんを回収して、梓と合流したら小学校に行こう)
 放送のあとに聞こえた声が、いまだに殺し合いの続いている事を知らしめていたが、一つの指針として小学校を意識する
 人間は、結構いるのではないだろうか。
 そう考えての結論である。

 …しかし、今は。
 「間に合わない」という言葉に、背中を押されている。
 何故かは解らないが、千鶴自身も焦りのような胸騒ぎのような、何かを感じている。
 あゆに投げかけた言葉は、「問い」ではなく「確認」なのかもしれない。

 

85 :魂喰らい(2):2001/08/22(水) 07:47
「うんっ、ここのっ、上、だよっ」
「…そんなに慌てないといけないの?」
登り始めはやたらと元気だったあゆだが、今では肩で息をしていた。
上に危険があるのならば、この状態で辿り付いても得るものはない。
そう考えて、何度か休憩を提案したが、あゆは山を登り始めてからというものの、今まで以上に急いでいるようだった。

「そう、急がないと、駄目、なんだよっ…って、あれっ?」
断言したあゆが、言葉と裏腹に立ち止まる。
「…あら……?」
千鶴も立ち止まって、あたりを見回す。
木々は高さと密度を増す一方だったが、ある一線を境に全く生えていないのだ。
不自然に開けた視界の先には、再び林が見える。
今までの雑木林ではなく、縄と紙を巻きつけた、異常に高い巨木が連なっていた。

「何かしら、これ?」
「うぐぅ?」
よく解らないが、何かある。
そんな場所に到達したと二人は確信しながら、首を捻っていた。


 

86 :魂喰らい(3):2001/08/22(水) 07:48
暗い林の中で、一つの人影と、一つの人影-----いや、輝く人-----が距離をおいて見つめあっている。
影は儚げで、輝きは誇らしげに立っていた。

……寒い。
それに、苦しい。
スフィーは酸欠状態の魚のように、ただ口をぱくつかせていた。
ほんの数時間前には、暑ささえ感じられた空気が、今では真冬のように冷え込んでいる。

響くのは、まだ幼さの残る声。
先の放送よりも小さな声なのに、すぐ隣に居るかのように、明瞭だった。
「…何を、恐れる?
 お主は、余に会いにきたのであろう?」
親しげな口調。
神奈はあきれたように余裕をちらつかせて、言葉を続ける。
「都合よく、反りの合う人格を探しにきたか?
 …よく、考えよ。
 今の余も、お主の期待した人格も、余の一部に過ぎぬ」

封じられ、動けぬはずの存在が、雄弁に物語る。
スフィーが何もいわないうちから、彼女は先へ先へと話を進めて行く。
「誰しも、心のかたちは平面ではあらぬ。
 複雑な多くの切り口を持った、巨大な多面体ようなものじゃ。
 お気に入りの一面だけを説得して、余という存在の全てを掌握できる、とでも思ったか?」
「くっ……」
強力な現在の神奈の意志の前に、スフィーの希望は儚いものであった。
そして神奈にとっては、僭越な支配欲にしか映らない。

 …いつの間にか、彼女が近付いていた。
 歩を進めることもなく、翼をはためかせることもなく。
 ただ事実として-----近付いている。

「もっとも、着眼点は悪くなかったやもしれぬ。
 いや、惜しいところであった、かの?
 先ほどの外法…あれで、消えたのじゃ。」
無感動に評価を下す神奈。
 

87 :魂喰らい(4):2001/08/22(水) 07:50
それに対してスフィーは、悲壮な顔で尋ねる。
「消えたって…どういうこと!?」
「文字通りじゃ。
 もはや、お主の期待する神奈は存在せぬ。
 今ここにある余が、唯一にして全てなのじゃ」

 …寒い…こごえてしまいそう。
 どうして彼女は、あたしのそばに来るのだろう?

「…お主がここに来たのは無駄足であったろうが、余は歓迎する。
 その甘美な魂の絶望を、差し出すがよい」
そう言って再び、あの氷のような微笑を浮かべる。

 目の前に、彼女がいた。
 そうだ、この感じは。
 もはや冷気などではない。

「そして余の肉として-----」
笑みが、無限に広がっていく。

 これは、凍気だ。
 顔が、脚が、腕がこわばる。
 身体が、精神がこごえる。

「-----余に、従え」
神奈が手を伸ばす。
スフィーは微動だに出来なかった。

 寒い。寒い寒い寒い。
 …あたしの思考が。
 …あたしの思考が、寒さの中で凍てついて……。


夕暮れの空に染みる微かな赤は、まだ予兆に過ぎない。
二つの影は-----いや、一つの影と、一つの輝きは----今まさに、重なろうとしていた。
 

88 :名無したちの挽歌:2001/08/22(水) 07:52
そんなわけで「魂喰らい」お送りいたします。

神奈ネタは微妙なものなので…この辺で切っておきます。

89 :名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 12:26
せっかくだからあげる

90 :         :2001/08/22(水) 17:27
何だか自信が無くなって来たけどメンテ

91 :名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 18:17
age

92 :名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 19:18
話を切るようで悪いんだが…メンテはしないと駄目なので。

93 :名無しさんだよもん:2001/08/22(水) 21:41
ちとブックマークをはさんでおきます…

94 :女、二人(1):2001/08/22(水) 22:03
「……来ちゃったんだ」

ぼそりと呟く。
全身から覇気が失われ、一見すれば過度に疲弊したように思えるその風体。
だが見るものが見ればそれは――。

「う……うん」

白くけぶる視界に翻弄されつつも、ようやく観鈴の瞳は郁未の姿を捉えた。

「え…………」

驚き、ではなく戸惑い。
混濁した彼女の瞳は、未だ観鈴の見たことのないものだったから。

「言うこと聞かない子なんだから……」

郁未の口から吐き出されたのは、観鈴の行動をたしなめるセリフ。
だがその口調に厳しさはない。
むしろ――緩い。

「いくみ……さん」

定石を欠いた、返事になっていない返事。
だが今の観鈴には彼女の名前を呼ぶことくらいしか思いつかなかった。

「……来ちゃったんだ」

ぼそりと呟く。
全身から覇気が失われ、一見すれば過度に疲弊したように思えるその風体。
だが見るものが見ればそれは――。

「う……うん」

白くけぶる視界に翻弄されつつも、ようやく観鈴の瞳は郁未の姿を捉えた。

95 :女、二人(2):2001/08/22(水) 22:03

「え…………」

驚き、ではなく戸惑い。
混濁した彼女の瞳は、未だ観鈴の見たことのないものだったから。

「言うこと聞かない子なんだから……」

郁未の口から吐き出されたのは、観鈴の行動をたしなめるセリフ。
だがその口調に厳しさはない。
むしろ――緩い。

「いくみ……さん」

定石を欠いた、返事になっていない返事。
だが今の観鈴には彼女の名前を呼ぶことくらいしか思いつかなかった。

「わたしを助けに来てくれたの? それとも――」

それでも自分の気持ちを――混雑し翻弄され、もうずいぶんと儚げに感じられていても――伝えようとして、
観鈴は郁未のことを一心に見つめていた。
――そして気付いた。
彼女の目は、自分を見ていないと言うことに。

「止めに来たの? 私を?」

チャキッ。

小気味いい音を立てて拳銃が構えられる。
それに呼応したように……煙が晴れる。

荒い息。
どす黒く滲んだ紅。
すすに黒く汚れた衣服。

「――往人さん!?」

96 :女、二人(3):2001/08/22(水) 22:09
彼女が見ていたものは、
そして彼女が銃を向けているのは他でもない。

往人だった。


もういいかな……。
既にそんなことを思い始めていた。
”私”の中に渦巻いていたいろいろな感情、
それら全てがまるでもともとそうであったかのように色褪せて、
”私”の中で希薄になってゆく。
意識してそれらを区別しなきゃならないほどに、曖昧になってゆく。
穏やかに融けていく。
なんだろう……。
少し早いのかな?
本来、”私”がこうなってしまうには。

――穏やかな侵食は”壁”を突き崩し、
少年との邂逅をきっかけに、今まさに郁未を取り込もうとしている。

突然、ではないよね。
うん、分かっていたもの。
いつかはこうなってしまうことは。
ただ少し早いだけ。
茫洋が私をうずめていく。
――私だけの自我、によるものじゃないかも知れないけど。
どうして、こんな気持ちになってしまったんだろう。

瞬間。
少年を救おうとして、発砲。
”私”のほとんどは”彼”というとろけるように甘美な存在の中に在って――。
そしてそれを激しく揺さぶる。
抑揚?
そう、――感情の。
どんどん進行しているのは、恐らくその反動なのね。

97 :女、二人(4):2001/08/22(水) 22:10
その理解を何から齎されたのか――神奈か、少年か、それとも彼女自身か――そんなことを考える必要などないほどに、
滑らかに流れ行く思考。
彼女は、ある一定の方向へ澄み渡っていた。

摘み取られていく痛み。
それがどこへ向かっていくかなど知らない。
今、この瞬間の私を認識できていればそれでいい。

――禊は、誰も予期し得なかったベクトルで為されたのだから。


観鈴は表情をこわばらせたまま絶句している。

死。
眼前に突きつけられ、直視することを求められた――死。
誰のものであったとしても、その事実は心を深くえぐる。
そして今回起こりえるだろうそれは、一際大きな痛みを彼女に残すだろうことは明白だった。
失う悲しみも、奪われる痛みももう十分に知りすぎた……。

「……違うようね。それならばそれでも良かったのに」
「え――」

だが、そこに観鈴を能動的に殺そうとする意図は含めていなかった。
いや、本来なら誰の命であっても奪おうなどとは考えない。
守る。
守るための戦い。
今私の側に倒れている、”彼”を守るため。
それであってこそ、私はこの銃を放つことが出来る。
守ることも殺すことも、全て私が立てた誓い。
私の思いゆえにある、純粋な思い。
なら、私は新たな決意をしよう。
私は――。

「彼を守るためなら、あなただって殺すわ」

――守るために、殺そう。

98 :女、二人(5):2001/08/22(水) 22:18

郁未の瞳に掛かっていた虚ろの影がスッと消える。
光が、再び灯る。
その輝きは――それが偽りのものでないかどうかなど確かめる術はないが――、
かつての侵食される前の郁未のそれと同じように見えた。

「――撃っちゃうわよ。いいの?」
郁未はあっさりとそう言う。

「だって彼を殺さないと私たちが殺されるんだもの」
ならばなぜ――。

「そんなことないよ……。往人さんがそんな人じゃないってことは、郁美さんも知って――」
「現実を見なさいよ。あなたが今目にしているもの、それこそが紛れもない事実、そして真実なのよ」
私は一思いに撃ってしまわない――。

「――でもあなたにも選択肢はある」
「え?」
「その銃で私と彼を殺す。そうすればそっちの彼も生き残れるかもしれない」
「!?」

観鈴は再び顔を強張らせた。
それは奇しくも立場の反転――。
観鈴の立たされた状況は、先ほどまでの郁未のそれと酷似していた。

全ての方向にいい顔など出来るわけがない。
そんな偽善はもう通じない。
何かを守るために何かを傷つけなければならないところまで、事態は進んでいる。
――そんなことは、もうみんな分かっていたはずなのに。

99 :女、二人(6):2001/08/22(水) 22:18
「……撃たないの? じゃあ、そこまでね」

撃鉄が、落ちる。
一瞬の刹那の後、轟音が耳を劈いた。

ダァァァァァンン!

煙は晴れた。
だが建物を包む炎は、次第にその勢いを増していく。
いつ、彼女たちに襲い掛かってもおかしくない程に。

――意識を失い倒れたままの黒い影。
   少年は黙したまま、何も語らない――。

【時間的には前話から数分程度の経過】
【被弾したものがいるかどうかは次の書き手に委任】
【ホール内の煙は大分晴れている】
【炎自体の勢いは増している】

100 :作者:2001/08/22(水) 22:23
……すみません。
コピペしくじって最初の方で変にループしていますね。
(1)の26行目までダブっています。
混乱せぬようお願いします。

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