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葉鍵ロワイアル!#6

1 :名無しさんだよもん:2001/05/27(日) 16:28
#5が容量オーバーで消えたため、新スレです。

基本ルール 、設定等は前スレ熟読のこと。


・書き手のマナー
 キャラの死を扱う際は最大限の注意をしましょう。
 誰にでも納得いくものを目指して下さい。
 また過去ログを精読し、NGを出さないように勤めてください。
 なお、同人作品からの引用はキャラ、ネタにかかわらず
 全面的に禁止します。
・読み手のマナー
 自分の贔屓しているキャラが死んだ場合、
 あまりにもぞんざいな扱いだった場合だけ、理性的に意見してください。
 頻繁にNGを唱えてはいけません。
 また苛烈な書き手叩きは控えましょう。

前スレ:#4
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=990388662

ストーリー編集(書き手必読)
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Spade/1168/index.htm

↑の最終更新から、#5に書かれていたストーリー(書き手必読)
http://www30.tok2.com/home/buki/hakarowa/log.txt

データ編集
http://members.tripod.co.jp/hakagitac/

感想スレ(外部リンク)
http://green.jbbs.net/movie/bbs/read.cgi?BBS=568&KEY=990888426
突っ込んだ議論、NG処理、アナザー没ネタ等にお願いします。
感想はなるべく本スレでお願いします。
そして、絶対にNG議論は本スレで行わないように。

461 :赤く、黒く。(1/3):2001/06/03(日) 09:10
 秋子は、千鶴と梓が去ったあとも、ずっとその場に崩れ落ちたままだった。
 血に塗れ、涙に暮れ、鼻筋を境に上下に分たれた娘の亡骸を前に脱力した彼女は、もは
や抜け殻同然だった。

 校舎の中は未だ、多くの喧騒に満ちている。それは断続したり、時折響いたりしていた
が、拳銃の音も何かが壁を穿つ音も、彼女の耳には届いていなかった。見据える視線の先
にあるのは、壁に突き刺さった鉈に貼り付いた、実の娘だったものの”欠片”。
 血に塗れていない眉が緩やかな八の字のカーブを描き、血に塗れた眼球が、まるで眼前
の母に微笑みかけるように細く開かれている。

 部屋の壁が何かの振動で、細く、断続的に揺れる。誰かが、何処かで戦っているのかも
知れない。
 ずず、ずず、と、振動の度に鉈は揺れ、深く突き刺さったそれは少しずつ少しずつ、斜
めにずり落ちていく。
 ぼと、と鈍い音がして、”欠片”は床に落ちた。

「ああ。ああああああああ。ああ」

 秋子はその”欠片”を拾うために立ち上がろうとするが、身体が自由に動かない。手も
足も何もかも、まるで粘土の海を掻き分けて進んでいるかのように、鈍重で、憂鬱で。
 秋子は気がつけば全身で動くかのように、床をのそのそと這って――


462 :赤く、黒く。(2/3):2001/06/03(日) 09:11
 しょうがないわね。名雪ったら、もう。

 ――いや、気付いていないのだろう。もう、何もかも。
 秋子は破片にようやく辿り着くと、いとおしそうに頬にすり寄せた。色の無い脳漿が流
れ落ち、少し赤みがかった灰色のモノが彼女の腕を油で濡らし、もう黒く変色した血に塗
れ、何度も何度も、すり寄せる。
 そのうち、よろよろと立ち上がると、名雪の亡骸に近づいた。おぼつかない足取りで壁
を沿うように、振動に幾度か弾かれながら、彼女は辿り着いた。

 ほら、名雪。何時もの通り笑って。微笑んでちょうだい。お母さん、名雪の笑顔があれ
ば、他に何もいらないのよ。うふふ。

 鉈で千切れた髪を掻き集める。零れた血を、脳を、懸命に掻き集める。亡骸の上に”欠
片”を据え、集めた髪をその上に垂らす。

 ほら。これで何時もどおり。とても可愛いわ。あら?

 血で塗れた顔を拭う。血に塗れた服を脱がせる。洗うように、ごしごしと自分の服で拭
う。その度に、赤黒い色はさらに浸透していく。脱がしても拭っても、その色が落ちるこ
とはない。
 秋子の来ている物が赤黒く染まりきってしまうまで、それは続けられた。

463 :赤く、黒く。(3/3):2001/06/03(日) 09:12
 あら、あら、あら。どうしてかしら。もう、名雪は仕方ないわね。何時まで経っても子
供なんだから。こんなに汚して。そう何時まで経っても子供なのよね。子供で居てね。お
母さんの子供で居てね。

 身繕いをするように、何度も何度も、髪をとかす。とかす度に、ぶちぶちと毛髪が頭皮
ごと削げ落ちる。その破片はぼたぼたと、床を濡らす。

 そうすれば、ずぅっと守ってあげる。何でも望みを叶えてあげる。祐一くんは名雪にあ
げるわ。大丈夫。彼もきっと名雪のことが大好きなはずよ。大丈夫。邪魔する子は殺せば
いいんだもの。何があっても、名雪に嫌な思いはさせないわ。だって、私は名雪が大好き
なんだもの。

 亡骸と毛髪と”欠片”と。秋子はずっと握り締めたまま、一人で喋りつづけていた。

「さあ、何をしましょうかしら。ねぇ、名雪。あなた、はどうしたいのかしら……?」

 秋子はすっかり乳白色になった”欠片”だけを握り締め、ずっと一人で――

「お母さん。わたし、あゆちゃんを殺したいよ。それでね、祐一と一緒になるの。まあ、
それは大変ね。うん。でもね、そうしないと、祐一はわたしのとこに戻ってきてくれな
いの。そうね。殺しましょう。うん! それでね、わたし、祐一と結婚するの。まあ、
それはおめでたいわ。お母さんは反対しないよね。ええ、もちろん了承、よ。えへへ。
ずっと、何時までもお母さんとわたしと祐一の三人で一緒にいるの。いいよね? ええ、
もちろんよ。お母さんはわたしの味方だよね。そうよ。お母さんは名雪の味方だもの。
どんな願いだって叶えてくれるよね? ええ、どんな願いだって叶えてあげるわ」

 ――喋り続けていた。

464 :名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 09:14
 秋子さんを、狂ったまま放置するか、マーダー化するかは、おまかせします。

 一応、どちらでも可能なようには、したつもりです。

 一人くらい、壊れたままほったらかしってーのも、面白いかなとか思うんですが。

465 :名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 09:28
>>460
アンタ挽歌というより黒ミサの賛美歌だよ・・・

466 :名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 10:39
aaaaaaaaaague

467 :あの時から(1/2):2001/06/03(日) 11:40
人が死んでいるのを間近で見てすごくびっくりしたのに……心の奥は割と平静だった。
だって、昔嗅いだ血の匂いを、体が覚えているから。
たぶん私も――狂ってるんだと思う。

楓お姉ちゃんはどうなんだろう?
私と同じ?それとも違うの?
同じように前世を知る者として。

「誰が来るか分からないから気をつけなきゃね……」
七瀬お姉ちゃんが、私を後ろから軽く抱いてくれる。
ダメだよ、汚れた私なんかにそんなことしたら。

千鶴お姉ちゃんは何も言わなかった。昨日の事を。
お姉ちゃんは優しいから。だけど……

――本当は、私の方が偽善者なんだよね…

あの時の声。私の言葉。私の心の中の言葉。
昔の私は自分で手を汚さない非道な狩猟者だった。
大切な人の為と銘うって、大勢の同朋をこの手で死に導いたんだ。
そして、今の私の心の中にも、一匹の獣が住んでいる。

468 :あの時から(2/2):2001/06/03(日) 11:41
――ソシテマタ、ツライ、ヘイワナヒビヲ、ジローエモント、スゴスノ…

私はまた、人を殺すの?
このまま耕一お兄ちゃん達と一緒にいていいの?
もし大切な人が死んでしまったら…私は私でいられるの?

この島の、そして学校に立ちこめる血の匂いが…私の心の隙間を埋めていく気がして…とても怖い。
そして心が満たされた時、私は変わってしまうかもしれない。
すべてを狩る『狩猟者』に。

――千鶴お姉ちゃん、今の私から逃げて!

あれもまた私の本当の心だから。
誰にも言えないけど、昨日、あの時あの場所からずっと私は戦っている。
心の中のもう一人の自分――狩猟者と。
知らない人達を…そして大切な人達を、狩ってしまわないように。

469 :あの時から作者:2001/06/03(日) 11:44
千鶴と初音、割と簡単に合流してしまったので、少しだけ補完。
今学校内の激闘中だからタイミングあんまよくないかも。

時間的には千鶴が飛び出して行ってすぐ位。

470 :月夜の青年。:2001/06/03(日) 13:29
雑音とともに、同僚の声が耳に入る。
「交代の時間だから、あと少ししたら行く」
彼は、やっと休める、と小さな溜息を吐いた。
にしても、誰もやってこない。見張りをする意味なんてあるのだろうか、とも思ってしまう。
そもそもカメラが設置されているのだ、見張りがいなくても、侵入者があってもすぐに判るはずだろう。
それについての説明は、未だ貰っていなかった。
だが、大体の予測は立てていた。侵入者があった時、入り口付近で叩かなければ、色々面倒な事になる。
もし内部に入られたとしても、体内爆弾を爆発させればいい、と思うかも知れない。
だが、それは実は、あまりに危険なのだ。
――爆弾の性質、それは、他者を巻き込む力がある、という事、
そして……
少し頭の働く参加者ならば、ここに外部との通信が可能な装置がある事くらい気付くかとも思ったが、
気付いたからと言ってマシンガンを持った相手に特攻を仕掛けようと言うのも愚かな事ではある。

気になるのは、
――自分たちの持たされた武器よりも、強力な武器が配布されている、という、そんな噂。

暗闇で、数寸先も見えない。参加者が反旗を翻そうと現れたとして、果たして自分はそれに対応できるか。
対して、この建物の明るさを見ればいい。
目立つほど、ではないが、それでも標的にするには充分な暗さだ――
赤外線ゴーグルでも渡されていれば話は別だったのだろうが、何故かそのようなものは配布されなかった。
「遅れた、大森」
という同僚の声が聞こえた。溜息を吐いて振り返った瞬間。


471 :月夜の青年。:2001/06/03(日) 13:29
パァンッ!

それは、拳銃の発砲音に聞こえた。
次の瞬間、カァン、と、建物の壁に何かが当たる音。
間違いない、あれは拳銃の音だ。こちらを狙ってきている。
――敵襲だ!
大森はマシンガンを構え、音が聞こえた方向にぱらららら、と発射する。
手応えはない。この暗闇では、敵との距離がどの程度であるかも判らぬ。
襲ってくるなら夜だとは判っていたが。
この戦いが始まって以来、最初の反逆者が現れた――。
「三沢、俺がちょっと見てくるから、ここ頼む」
そう云って、彼は駆け出した。
「不用意な真似はするなよ、大森っ」

マシンガンの引き金を引きながら、敵との距離を詰めていく。
拳銃ごときでマシンガンに、しかもある程度訓練された兵士に敵うはずもない、
と思うかも知れないが、大森は、襲撃者だけでなく、暗闇とも戦わなければならない。
敵との距離がまるで判らないのだから。
しかも、あの茂みの中に敵はいる。大森といえども苦戦せねばなるまい。
まあ、防弾チョッキは全員に支給されている。多分大丈夫だ。
そう思いながら、三沢は入り口の前でマシンガンを構えていたが、少し不安になってくる。
溜息を吐きながら、自分も大森の援護に行くべきだろうか、と考えた。

にしても――不思議だ。銃声は一発のみ。
襲撃をかけるなら、腹を決めて一気に攻め上がってくるはずだ。
一発だけ撃って、そのまま逃げるというのか? その行動に何の意味がある?


472 :月夜の青年。:2001/06/03(日) 13:30
何かが、横から駆けてきていた音に気付かなかったのは、敵がそちら側にいる筈がない、
という、そんな、思い込みからだった。

気付いた瞬間、三沢が真横からの来訪者に気付き、振り返った瞬間、
前頭部を、ガァン、と、何か重いもので打たれた。
交代した瞬間で、ヘルメットもかぶっていなかった自分にはその衝撃は大きすぎた。
一瞬にして意識を持っていかれる。だが、目を閉じるわけにはいかん――
二撃目が入った瞬間、その義務意識さえも持っていかれた。

「――なんだ?」
大森が座り込み、そこで見つけたものは、――参加者全員に支給された、バックだった。
持ち手の所には紐が括り付けられていた。長い長い紐。
鞄は異様に重い。訝しげに鞄をどけてみると、そこには破裂した紙パックがあった。

――そして、気付いた。
さっきのは銃声でもなんでもない、
膨らませた紙パックを爆発させた音!
紙パックを爆発させた音。それは、軽い音を出す拳銃に良く似た音。
子供の頃良くやった遊びだ。
飲み終わった紙パックの容器に、いっぱいに空気を詰め込み、それを思い切り踏みつける。
すると、不思議なほど大きな音がするのだ。
これは、足の代わりに、このやたら重い鞄を、木の上から落とす事で――
こんな、子供だましで――
三沢は無事か、と
振り返ると、そこには。

473 :月夜の青年。:2001/06/03(日) 13:30
――月夜。そして、月影。

「悪いね」

マシンガンを片手に持った、若い、自分と同じくらいの青年が立っていた。
見上げるとそれは月夜。なんて、強い目をする青年なのだろう。

こちらが銃を構える暇もなく、彼は手に持ったマシンガンの引き金を引いた。
防弾チョッキの上からでも、その衝撃はあまりに大きい。
生まれて初めて感じる感触。
そして、意外とあっさりと意識は途切れた。
防弾チョッキを着ていたから死にはしないが、
その衝撃に耐えられるほど、ヒトの肉体とは強く作られていない。

重い切り札入りの鞄を手に取り、七瀬彰は大きく溜息を吐いた。
マシンガンを一丁片手に、もう一丁を鞄の中に放り込む。
そして、気絶した兵士から防弾チョッキを奪い、それを着込んだ。
彼のヘルメットもかぶり、なんとかまともな戦闘は出来そうな様子になる。
これで、多少は安心の筈だ。

予想以上に上手くいった。
遠隔操作で拳銃の「音」を作りだし、別の場所から攻め上がる。
拳銃の「音」と、投石による壁への「衝撃」を作り、相手を混乱させる。
武器のない自分にはこれが精一杯だった。
頭の中では判っていたが、成功して初めて自分がひどく汗を掻いている事に気付いた。

だが、あとは――戦うだけだ。

ヒトに、引き金をあっさりと引いた自分に、少し身震いしながら。

【七瀬彰 マシンガン2丁、防弾チョッキ、ヘルメット獲得、建物内に侵入】


474 :名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 14:20
おお! 彰パートかなりいい感じだよ。それなりにトリッキーだし。

作者さん、ガンバレー!!

475 :詠美ちゃん様VS御堂(1/3):2001/06/03(日) 15:35
(くそっ……忌々しい女だ!)
御堂は心の中で悪態をついた。
大場詠美と名乗る女に捕らえられた御堂は、後ろ手に縛られて座ったまま詠美を睨んだ。
「なによ、その顔は…ゆっとくけどわたしにさからったら
 『ムーンライトマジカルステージストライクレーザービームライフル』…だっけ?
 それが火を吹いちゃうんだから!」
「どこにも持ってねえじゃねえか、そんな武器……」
「げ、げんだいのかがくはすごいのよ!すんごくちいさいの!!」
いずれにせよ、ここで殺される気はない。
ターゲットを主催サイドに絞った御堂だったが、命が危ない状況ならば話は別だ。
場合によってはここでこの女を殺さなくてはならない。
だが、その女の武器は未知の兵器――御堂の背中から冷や汗が流れて、落ちた。

「あー、とにかく、わたしにさからわなければ悪いようにはしないわよ」
勝ち誇ったように御堂の周りをぐるりと歩く。
(くそっ!生き恥だぜ、この俺ともあろうものが……)
いっそ殺されてしまったほうがマシだとさえ思える。
御堂の手を拘束しているベルトは御堂のつけていたもの。
緩々になった麻のズボンはすでにずり落ち、その下から黄色がかったふんどしが露出していた。
「くそっ…」
「何よ…文句あるなら『ムーンライトニングスラッシュレーザービームサーベル』で
 消し炭にちゃうんだから!」
さっきと名前が違うような気がしないでもないが、御堂は外来語が苦手であったし、
もともとその武器の正確な名前すら知らない。
(…時代は変わる……か。未知の近代強力兵器…これほど恐ろしいものはねぇぜ。
 それにこの女の自信…強化兵でない俺には少々ヤバイ相手かもしれねぇ…)
御堂の強化兵として、いや、軍人としての勘がそう告げていた。
こう見えても御堂の勘はちょっとしたものだ。
肉体の強さだけでない。そうして御堂は生き残ってきたのだ。
とりあえずは御堂は女の指示に従うことにした。
「俺を…どうする気だ?」

476 :詠美ちゃん様VS御堂(2/3):2001/06/03(日) 15:36
「もちろん協力してもらうのよ。ここを…でるために」
詠美の表情がいきなり真剣なものに変わる。
「ほお…具体的には?」
「う〜ん、さしあたっては協力者がひつよーね。
 とりあえず柏木って女の人をさがそうとおもうの」
「かしわぎだぁ?」
――御堂は既に柏木家の次女、梓と交戦していた。だが、御堂はその女の名前までは知らない――
「で…どうしようてんだ?」
「……さあ……」
「なめてんのか、このガキ」
御堂から見れば詠美もあゆもただのガキだ。
「ガキって呼ばないでしたぼく!」
(したぼくってなんだ…?)
最近の流行りなのだろうか。どちらにしてもあまりいい気はしない。
「…まあいい。で、俺はどうすればいい」
「そうね…とりあえずしたぼくが三人増えたことだし…前途揚々ね」
「三人ってなんだ……」
「あんたとー…」
御堂を指差す。
「ぴこっ!」
「にゃう!」
二匹が順序良く返事した。
(お、俺がこいつらと同格か?死にたくなってきたぜ…)
「いっしょについてきてもらうわよ!……あとで…全部話すから」
詠美の表情が、今度は悲しみに彩られた。
何かを失ってしまったような、そんな深い悲しみ――
「………ちっ、わかったから手のベルトを解いてくれ…」

477 :詠美ちゃん様VS御堂(3/3):2001/06/03(日) 15:37
ようやく身軽になった御堂は、詠美の前をボディーガードさながらに歩く。
とりあえず柏木という女を捜せ…といってもアテがあるわけはなく、
ただ安全な場所へと移動しているだけなのだが。
いつ敵に出くわすとも限らない。
比較的安全な木陰へと移動する。
「とりあえずよ…武器返せ…別に危害は加えねぇからよ…」
この島での丸腰は危険だ。すでに詠美から殺気を感じられないと判断した御堂は
自分なりに穏やかにそう言った。
「あんた…怖いからイヤ」
「おめぇには『むーんらいだーなんちゃら』って武器があんだろ?」
「そ、そうよ。『ムーンライダーワンダフルグレイトレーザー』があれば無敵だもん!
 か、返せばいいんでしょ…ゆっ、ゆっとくけど、逆らったら『ムーンライダーなんちゃら』が…」
「つーかよ、分かりやすく省略してくれ、その武器名」
「う、うん、ぽ…『ポチ』…かな?」
「ぽちだぁ?」
「な、なによ、わかりやすいでしょ!あたまわるいあんたのためにつけてやったんだから
 かんしゃしてよね!」
(このガキ……)
「ぴっこり」
「にゃうにゃう♪」
まあいい、と御堂は思えた。
(忌々しいが、このガキのもつ『ポチ』とこの銃があれば対等に戦えるかもしれねぇな。
 まあ、その前に胸の爆弾を何とかしなきゃならねぇが……
 少なくともこのガキ…『しすぷり』って娯楽劇の話しかしなかった
 戦闘力皆無のあのガキよりはマシだろう…)

御堂と詠美の二人は、とりあえず脱出へ向けて一歩近づいた……かもしれない。

 御堂 【デザートイーグル再入手 捕虜モード解除】

478 :詠美ちゃん様VS御堂(おまけ):2001/06/03(日) 15:38
「ねえ、あんたってさ…そのバインダー…」
詠美が御堂のバックに入っているバインダーを指差す。
「このバインダーがどうかしたか?」
「桜井あさひ…好きなの?」
桜井あさひ――知らない名前だ。このバインダーや、中のカードに描かれている女のことだろうか。
「…とりあえず役に立ちそうだったからな」
結構丈夫な厚紙だ。しかも分厚いときている。
銃弾に対しては心許ないが、刃物の類相手なら充分な盾になるだろう。
「ふーん…『あさひちゃんマニア』なんだね……」
「?……まあ、戦う時が来たら服の下にでも括り付けておくのが効果的だな」
そうしておけば胸を狙われても致命傷になる確率はグンとさがるハズだ。
「そ、そうなんだ(汗………お、おまもりみたいなもの?」
「…そうとも言えねぇこたあねえがな……」
身を守る――という意味ではお守りともいえないこともない。
まあ、御堂は神頼みなどする気も起こらないが。
「本当はずっと括り付けておきてぇが動きにくくてな…」
「そ、そおなんだ…あはは……が、がんばってね…おーえんしてるからさ(汗」
「???」

479 :名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 16:07
御堂には、もう少し賢く振る舞って欲しいと思いつつ、
……まあ面白いからイイや。

あとは、生身のあさひちゃんにあったときが見物かも、とか思ったりして。

480 :名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 16:14
蝉丸は半数死んでよーやく動きはじめたが御堂はいつまで遊んでるんだ(w

481 :111:2001/06/03(日) 18:32
チョい実験。


c…¢蜿苺vか



482 :駄レスと思ったら、111氏じゃないか……:2001/06/03(日) 18:55
文字化け実験? だったら駄スレでやればいいのに。無駄は嫌いなんだ。無駄無駄。

483 :111:2001/06/03(日) 19:00
ごめんごめんw
実験(と言うか調査)と言うのはそれじゃなくてね、行間のことなんだよ。
一定の行数あけると改行が無効化されて、せっかく演出のためにあけた空白が
なくなってしまうことが良くあってさ……。
ちなみに文字化けしてたんだ……。
打ったときは普通だったんでどうしようもなかったさ(滝汗
どうしたかちゅ〜しゃ……(涙


484 :名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 20:22
どっちにしてもここで試すような事じゃねえよな。
駄スレはあんなに有るのに。

485 :111:2001/06/03(日) 21:10
>>484
うう、ごめん、以後気をつけます。

じゃとりあえず書いてきます。
多分連続カキコで止まると思うので、間に時間挟みますが。

486 :111@偽りの平穏1:2001/06/03(日) 21:15
>>425−427の直接の続きとなります。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ジープを降りてもう数時間が経つ。
今のところは誰かに会うわけでもなく、
また襲われるわけでもなく。
とりあえず、うたかたの平穏を享受していた。

しかしそれも、今日一日を通して振り返ってみれば、
激しすぎる銃撃戦と硝煙の狭間で燻る、
ほんのわずかな空白でしかないことは明白だった。

陽もすっかり暮れた。
夜は十分に深い。
第五回の放送は流れたが、
とりあえず新たな死人の中に、自分の知り合いの名前を見つけることは無かった。
……それでも、順調に人が死んでいっていることになんら変わりは無かったが。
下卑た笑いを浮かべながら、自分たちを見下している高槻の姿が容易に想像できた。
くそっ。
智子は心の中で毒づいた。
いつか一泡吹かせてやるからなぁ、
そんな闘志が再びみなぎってきていた。

死亡者リストに知り合いの名前が上がらなかったことで、
智子は彼らのことを思い出していた。
「あかりはうまくやってんやろか……」
思わず智子はそう呟いていた。
わずかな心配が、心の中での呟きを口に出させてしまったのだ。
海岸での様子を見るに、もうあの二人が離れ離れになることは無いやろ、と
たかをくくっていた。
というより、あれがあれが本来の姿だということは、
智子はもちろん普段の彼らを知っているものなら誰もが納得するところだった。
おそらく、あの二人が戦場に戻ることはもう無い。
それならば、ゲームの終了時まで穏やかに生き延びて欲しい。
藤田君からあんなセリフ聞くのも、あかりの涙を見るのも懲り懲りやわ……。
智子はそう考えていた。
現時点までの放送で、彼らの名前が上がっていないことに、ほっと安堵した。
この分なら、藤田君があかりのことを守ってくれてるんやろな。
あかりを任せておける男なんて、彼しかいないのだから。
ナイトに守られるお姫様……。
不謹慎かも知れへんけど、あこがれるシチュエーションや……。
と、そのような感じに安心していた。


487 :111@偽りの平穏2:2001/06/03(日) 21:16
だが、智子は知らなかった。
もう既に、二人がこの世にいないことを。
姫川琴音という共通の知り合い、同郷の人物により浩之が殺され、
あかりがその後を追って死んだなどと誰が予想出来ようか?
目を背けたくなるようなその事実に、
無理矢理直面させられるだろう次の放送まで、
もうそんなに時間は無かった。

「きっと大丈夫ですよ」
マルチは智子の独り言に相槌を打った。
「あの方たちほどお似合いのカップルを、私はまだ見たことがありません」
マルチは満面の笑みでそう言った。

智子は一呼吸おいたあと、マルチのほおをぐりぐりした。
「は、はうう……。変な感じです……」
こいつ、ロボットくせに……。
しかしそうする智子の表情は、マルチとなんら変わるところのない笑顔そのものだった。
しかし、そうしてる間にも事態は刻々と進行していた。
一つは智子の腕だ。
銃弾を受けて傷ついたものの、特に動かすのに支障が無かったため、
簡単な処置だけで済ませたまま現在に至っていた。
「あかんわ……。生兵法は怪我の元言うが、治療とかについても同じや……」
「どうかしましたか?」
マルチが智子に視線を向ける。
「ん、なんでもないわ」
しかし、マルチに心配をかけるわけには行かないと、傷が悪化している事実を隠していた。

そしてもう一つ。
智子の腕の傷など歯牙にもかけない巨大な危険性を秘めた”それ”が、
あとほんの少しのところにまで近づいていたことに、
智子も、マルチも、他の誰も気付いてはいなかった。

488 :111@偽りの平穏3:2001/06/03(日) 21:17
「しかしくらいなぁ……、何にもあかりになるようなものがあらへんで……。
 ……ま、当たり前か」
そう、明かりなどつけていたら、敵対者の絶好の的になってしまう。
あくまでもここが戦場であることを智子は再認識した。
「そうですねぇ」
マルチはそのセリフに相槌を打った。
「うちら、ここ数時間飲まず食わずで歩き通しやん。よう考えてみれば……」
と言ってから、智子はそのセリフの間違いに気付いた。
「うちらやない、うちだけや! あんた水分補給せんでええやん!?」
なにげにマルチをにらむ。
マルチは慌てて言った。
「わ、私だってエネルギーを補給しないと倒れちゃいますよ〜」
「……せやな。でもあんたのエネルギーって電気やん。どうやって補給するん?」
「う〜〜……、確かに充電装置は無いです……」
マルチはばつがわるそうに言った。
だが、すぐに持ち直して言った。
「あ、でもなぜかエネルギー残量はまだまだあるんですよ〜」
どのくらいや、と智子は聞いた。
「え……と、あと一日は問題なく動けるかと」
「一日か……。じゃああんたの心配はせんでもええな」
「何でですか?」
マルチは智子に問い掛けた。
それに対し智子は、まあいろいろあるんや、と言葉を濁した。
――まさか、あと一日自分が生きている保証が無いなどと、
この子に言えるわけが無かった。
「はぁ、そうなんですかー」
いろいろ考えていらっしゃるんですね〜、とマルチは手放しに感心していた。
「そうやな」
智子は自嘲気味に笑った。

489 :111@偽りの平穏4:2001/06/03(日) 21:18
「ん?」

智子は突然足を止めた。
「どうしました?」
智子の様子が変なことに気付き、マルチは智子を呼んでみた。
「……今、声がせえへんかったか?」
「……声、ですか」
「せや、声や……」
二人は改めて耳を凝らし、あたりの様子をうかがった。

「…………」

――聞こえた。
確かに、いる。
しかも複数人。
「ど、どうしましょう智子さん!?」
「しっ! 静かにするんや。まだあっちはうちらに気付いてへんみたいやからな。
 ここは様子を見るんや」
智子は、口に人差し指を当ててそう促した。
「わ、分かりました……」
マルチもそれに従うように声を潜めた。
「とりあえず脇に隠れるで。こっちにきそうやからな……。
 静かに……、静かにや……」
そして、二人は茂みに身を潜めた。

――誰か、来る。


490 :111@涙と慕情1:2001/06/03(日) 21:24
「うっ……うっ……うっ……」

まだ、涙が止まっていなかった。
第五回の定時放送は、着実に彼女の精神を脅かしていた。
玲子、彩、そして南までもが死んだ。
一度に三人もの知り合いの死が言い渡された。

痛かった。
苦しかった。
もう自分だけしかいないんじゃないか?
たった一人……独りぼっちになってしまったのではないか?
そんな思いに囚われそうだった。

「……っく、……ひっく」
しゃくりあげる。
まだ、まだ涙は枯れていなかった。
どれだけ人は涙を流すことが出来るのだろう……。

――桜井あさひは、絶望の淵に瀕していた。

「なあ……」
ずっと引きつり泣いていたあさひに、何事か晴子は呼びかけた。

――彼女はいたずらにあさひを慰めるような真似をしなかった。
それは、そんなものが単なる偽善でしかないことを知っていたから。
彼女の気持ちは彼女にしか分からないのだから。
だったら好きなだけ泣かせてやろう。
そして、泣き止んだときにもう一度立って歩けるように、
そのときに手を貸してやろう。
そう心に思っていた。
観鈴も、そんな母の思いに気付いたのか、
あさひをそっとしておいた――。

あさひは、涙目ではあったがその視線を晴子に向けた。

491 :111@涙と慕情2:2001/06/03(日) 21:28
「観鈴な、あの子ずっと友達いてへんかったんや」
……急に何を話し出すんだろう?
あさひはいぶかしんだ。
「同い年ぐらいの子と仲良くなりかけるんやけどな、そこまででな。
 ダメなんや、あの子。
 そーいうんを全部拒否してまうんや。
 その上、自分でもそれをおさえられへん……」

あさひは黙って晴子の話を聞いた。
何か大事な話をしていると言うことは明白だったから。
観鈴は歩いている順番の一番後列だったため、丁度その晴子の話は聞こえていなかった。
「そいでもってうちがこんなんやろ?
 だからあの子、ずっと一人だったんや。
 だけどな。
 あの子、つらければつらいほど笑うんや。
 同じくらい笑うんよ。
 一番さびしくてつらいはずの自分がやで?
 ……なんか、うちな。
 それ、思い出すと胸が痛むねん。
 涙が出そうになるねん。
 なんや、偽善者くそーて、一番嫌いなことのはずやったのに……」

あさひは、我を忘れたように――それでも時々しゃくりあげてはいるが――晴子の話に
聞き入っている。

「分かる……、分かるんよ。
 一人では絶対に無理なんや。何するにしてもな。
 あの子が無理してるのなんてみえみえなんや。
 もう……、それが積もり積もって限界まで来てるはずやったんや。
 でもな、あの子、そういうんが溜まれば溜まるほど、
 つらければつらいほど、明るく振舞ったんや。
 自分なりの”世界”との共存の仕方みたいなもんを模索し始めたんや。
 だけど……、さっき言った通りや。
 一人ではやっぱりダメやった……。

 ――そんなときな、なんや変な旅人が現れたんや」

涙を拭い、呼吸を整え、あさひは再び晴子の話に集中する。

492 :111@涙と慕情3:2001/06/03(日) 21:30
「変な奴やねん。
 それも飛びきり変な奴やった……。
 なんつーか、ほとんど行き倒れと変わりあらへんかったんやけどな。
 ボロい人形持っとってな、それで人形劇やって金稼いで生活しとったんや」

「……人形劇、ですか」

「せや。子供相手に意地汚いっちゅ―か、ヤクザな商売やってるっちゅーか……、
 ま、とにかくそうやった。
 でもな、そいつ一つ凄いことが出来たんや。
 それはな、手ぇも触れずに何も道具も使わずに人形動かすことやった」

「何も……。す、すごいんですね。手品師さんだったんですか」

「ちゃう。
 そいつはほんまにそういう”力”を持ってたんや。
 あるやろ?
 超能力とかいう奴。
 ほとんど眉唾だと思ってたんが、マジもんに出会ってまうとは思っても
 見いひんかったわ」

コロコロと晴子は笑った。

「でもな、そいつそれ以外に能無くてな。
 子供にそないなもん見せてもわけ分からんちゅーの、わかっとらんかったみたいやの。
 ほとんど子供にとってみれば、そういうんも手品も一緒やろ?
 うちらみたいに、ちょう、そういうんが分かる人間に見せないと意味無い言うんが。
 んでな、手ぇ使わんと人形動かしても、内容おもろないねん。
 子供らにぜんぜうけへんかったんや」

クックッと、晴子は笑いをかみ殺した。
それを見たあさひも、なんだかつられて笑いそうだった。

「でな、何の”縁”か、あいつ、うちに居候することになってな。
 何日間か共同生活しとったんよ。
 あいつ、ひときわ変な奴でご近所にも知れわたっとった。
 けどな――」

一呼吸置いて、晴子は言った。

493 :111@涙と慕情4:2001/06/03(日) 21:31
「初めて、観鈴の友達になってくれたんや」

「え……」

あさひは思わずそう漏らしていた。

「観鈴もずいぶん懐いとっておったわ。
 でも例外なくいつものあれが来て――でも、今度はそこで終わらんかった。
 あいつ、側にいてやってくれたんよ、観鈴の。
 たとえ何ができるか分からんとも……」

あさひは、たまらなく晴子の口調が優しくなっていることを感じていた。

「なんや、……何が言いたかったんだかうちもよう分からんようになってきたわ。
 ……ただな、側に誰かいるだけでなんか安心できてまう。
 人間って、そんなもんなんや……」

「……ハイ」

ありきたりの慰めでも、またその同情でもない。
だが心の奥底の部分であさひは、晴子が何を言いたかったのかを理解できたような気がしていた。
――涙は、もう止まっていた。

「あう〜っ、いい話ですぅ〜〜」

「!?」

歩いていた面々――晴子、あさひ、観鈴――は、
いっせいにその声が聞こえてきた方に視線を向けた。



494 :111@カウント・ダウン1:2001/06/03(日) 21:37
ほんの数分前のことだった――。


「あ、智子さん聞いてください。
 わたし、センサーの故障が治ったんですよ〜」
「そらよかったな。で、どういうことやねん?」
「はい! つまりですね、普通の人間の方と比べて4〜10倍の範囲の音声を
 拾い聞くことが出来ます!」
「なんや、センサーって耳のことかいな……。
 でもそれええな、ちょっと今来る連中の会話聞いたれ。
 もし内容から判断してまずい思ったら即逃げるで!」
「分かりました!」


「……ったくもう。この子、余計なところが人間くさいんですわ」
「はー。これがロボット言うんやからなぁ……。
 世の中進歩したもんやな」
「ほんまですわ。
 しかもこの子、人間以上にドンくさくてかないませんわ、
 ロボットだと思って接すると、逆にこっちが痛い目見ますよってに」
「あうぅぅ、わたしなんだか凄くダメなメイドロボじゃないかって思えてきました……」「何やの? まさか、いまさら気が付いたなんていうわけや無いやろな?」
「あうぅぅぅ……」
威勢のいい関西弁の会話に挟まれて、マルチはおろおろしていた。
なにやらその二人――晴子と智子――がいつも異常に活発に見えるのは気のせいだろうか?

「なんかお母さん楽しそう……」
「ホントですね……」
なんとなく会話に入っていけなかった観鈴とあさひは、
その様子を見て一致した見解を述べた。

495 :111@カウント・ダウン2:2001/06/03(日) 21:38

「――でも、敵意ある人間でなくてよかったわ。
 ほんまに」
「……そうですね」
微妙に会話のトーンが下がる。
しかしそれは恐れやカナシミから来るものではなくて――。
「悪かったな、痛い話聞かせてもーて」
晴子はマルチに謝罪した。
「そ、そんなことありません!
 なんていうか……。よく、わからないんですけど、
 モーターがほんのりあつくなってそれで……、
 そ、その、あの、とにかく私は全然痛く無かったです!」
そんなマルチの様子を見て、晴子はふっ、と笑い一言、
「ありがとうな」
といってマルチの頭を撫でてやった。
「あ、はうぅぅぅぅ……」
頭を撫でられること。
――久しく味わっていないその感触に、マルチは幸せそうにうつむいた。

「ほな、自己紹介させてもらいますわ。
 うちは保科智子言います。
 一応、高校生です」

「え、高校生の方なんですか?
 ……ず、ずいぶんと大人びているから、
 わ、わたしてっきりどこかのオフィスレディーかと……」
驚き混じりのあさひのセリフに、智子は
よく言われます、
と軽く笑ってかえした。

496 :111@カウント・ダウン3:2001/06/03(日) 21:39
「っと、私のことは智子でええです。
 そいでこっちが――」
智子がマルチを見ると、マルチもさっきのを見習ってすぐに自己紹介を始めた。
「私、HMX-12型、マルチと申します。
 こんな格好はしていますが、これでもれっきとしたメイドロボなんですよ」
マルチはにっこりと笑ってそう言った。
「え、HMシリーズって……、もしかしてあの”クルスガワ”のメイドロボなんですか?」
心当たりがあったのか、横で話を聞いていたあさひが口を挟んだ。
「ハイ。一応セリオさん――HMX-13型の方です――と並んで、HMシリーズでは
 最新鋭のメイドロボなんですよ……」
いつもなら、えっへん、と胸を張っていそうなものだが、
今のマルチのセリフは全然そんな調子ではなく……、
むしろ憂いさえ帯びていた。
そして、その理由など、智子を除いた面々に分かるはずも無かった。
「す……すごいんですね」
あさひはそのことに気付かなかったのか、素の感想を言った。
なにやら感心しているようだ。
と、すぐに自分が話を脱線させたことに気付き、あさひはばつが悪そうに晴子の方を見た。
「もうええの? ホンならうちの番やね。
 うちの名前は神尾晴子。晴子でええわ。
 んでこっちのがうちの娘で……」
晴子は観鈴に目をやった。
「み、観鈴です。よろしくお願いします」
観鈴は慌てて挨拶をする。
「うん、よろしゅう。……で、そっちの方は?」
「あ、えと、桜井あさひと言います」
「桜井さんやな、分かったわ」
智子はやけにあっさりと納得してしまった。
「あ……ま、待ってください。そ、その……」
「ん、何やの?」
「え、えと、その、あの……」
「……何やの、はっきりせん子やな」
心持ち、むすっとした口調で智子は言った。
――実は智子より年上だなんてことは秘密だ。
「あ、あさひでいいです」
「へ?」
「あさひって呼んで下さい!」
ついついどもりながら喋ってしまう自分への苛立ちからか、大声を出してしまった。

497 :111@カウント・ダウン4:2001/06/03(日) 21:39
「……分かったわ。ほな、あさひって呼ばせてもらうで」
パッとあさひの顔が明るくなったのを智子は見逃していなかった。
「あさひさんって凄いんですよ。何でも大人気声優なんだって」
にははっと笑いながら観鈴が言った。
「そ、そんな、大人気だなんて。えと、その……」
「……声優?」
智子の目が光る。
「なんや、あんた声優なんてやってはったの?」
「ハ、ハイ」
「またエラいマニアックな職業についたもんやな……」
ズキッ!
あさひは何か鋭い矢のようなもので胸を貫かれた気がした。
「けど、その割には話し言葉どもりまくりやん……。素人くさいわ、ほんま」
「うぐっ!」
さらに追い討ちでとどめを食らってしまった。
「わ、私……、ま、マイクを持つと凄いんです……」
「そうか? 信じられへんわ……」
ジト目で智子はあさひを見つめる。
「う、ううっ」
ちょっとあさひは涙目になった。
――元からだったかもしれないが。

プッ。
智子は吹き出した。
「ふふっ。冗談や、冗談」
あさひはぽかんとしている。
「人は見かけのよらんものやからな。きっとホントに凄い声優なんやろ」
「そ、そんな。私なんて、その」
あさひは照れながらそう言った。
「いつかあんたの仕事も見せてもらいたいもんやわ」

498 :111@カウント・ダウン5:2001/06/03(日) 21:44
あさひはそれを聞いて
「カードマスターピーチっていうアニメ、ご存知ですか?」
と聞こうとした。
だが、そのセリフが言い出されることは無かった。


変化は、そのほんの一瞬前に訪れていた。


かちり、という音が、したような気がした。


ドギュウゥゥゥン!


響く。
銃声が、そして叫び声が。
所詮はうたかたの平穏だった。
死は、どこまでも近いところに潜んでいたのだ。



499 :とりあえず、出ませんか?:2001/06/03(日) 21:49
「……その人の名前、何て言うんですか?」
 短刀を持って殺気立っているなつみに、茜は訊ねた。
「宮田健太郎……」
「……宮田……?」
 記憶を掘り起こす。
 最初の死亡放送で、確かそのような名前があった気がした。
 その放送で、男と思われる名前はその一つ。
 そして茜は、放送以前に、一人の男を殺害していた。
(……まさか、本当に私が……?)
 僅かに動揺する。
 普段から感情を表に出すこともなく、今度もバレないだろうと踏んでいたが、
「やっぱり、あなたなのね……店長さんを殺したのは……」
 簡単に見破られていた。
「……そうみたいです」
 シラを切り通すこともできたが、そんなことをしても意味はなさそうだった。
「ようやく見つけたよ、ココロ。
 一緒に、店長さんの仇を討とうね?」
 短刀を撫で、茜に襲い掛かった。
 その腕は、震えていた。

 慌てず騒がず、茜は手榴弾の安全ピンを抜いた。
「……離れて下さい」
 それだけ言い、壁に向かって投げ付ける。
 同時に、廊下の反対方向へ走った。
 できるだけ、出来る限り、速く。
 そして、その場に伏せた。
 ドォォォォン!
 次の瞬間、爆発。衝撃が茜となつみを襲った。

「……ふぅ」
 起き上がり、手榴弾を投げ付けた壁を見る。
 壁は見事に破壊され、外へと大きな大穴を開けていた。
「……あの人は無事ですか?」
 すぐに、廊下の向こうに見つかった。
 短刀を取り落としている。
 それを拾おうと、茜は走った。
 なつみも遅れて手をのばす。
 なつみが一瞬早く短刀を拾い上げ、
 その手を、茜は蹴り飛ばした。
 カランという音を立てて短刀が転がり、今度は茜が拾いなおす。
 短刀の先をなつみに向けて……なつみは床に座り込み、泣いていた。

「終わっちゃったね、ココロ。
 私の居場所を奪った人を。店長さんの仇をとろうとしたのに。
 終わっちゃったね……」
 茜の方を見ようともしなかった。
 ただ俯き、呟く。
 雫が頬を伝って床に落ちた。
 茜は無言でそれを見つめ、短刀をしまった。
 壁に空いた大穴を指し、一言。

「とりあえず、出ませんか?」

500 :今度会うときは……:2001/06/03(日) 22:09
「どうして殺さないの?」
 校庭に出たなつみは、まず最初に訊いた。
 曰くこの女、血も涙もない殺人鬼だそうではないか。
 それに、健太郎を殺してもいるのだ。
 何故自分が殺されないのか、わからなかった。
「……武器は奪いました。あなたはもう戦えません。
 ……だから、殺さなくてもいいんです」
 なつみの先を歩き、言う。
 視線は前を向いており、なつみの方を見ていない。
 それは余裕か、信頼か。
「……それに、疲れました。
 ……たい焼き、食べ損ねましたから」
 笑う。
 その笑顔は、なつみには見えない。
「甘いわね」
「……はい。今日、何度も思いました。
 ……だけど……」
 脳裏に、祐一の顔が、詩子の顔が浮かぶ。
「……これが、私です。
 ……さっきの人も一度殺せなくて、それでまた襲われましたけど。
 ……多分、これでいいんです」
「でも、結局あなたが殺したんでしょ?」
「……だから」
 始めて、茜は振り向いた。
「……今度会うとき、それでもまだ私を狙うなら。
 ……震えもせず、本気で私を狙うなら、容赦はしません」
 瞳に冷たい色が宿る。
 なつみはそれを見た上で、言った。

「今度会うときは……殺すから」

 二人は別々の方向に走り出す。

 何を言われようとも、なつみは茜を許すつもりはなかった。
 この手で殺したいと思い、今度会うときは、遅れをとらないよう――

 私の居場所を奪った人。
 なつみは茜をそう言った。
 茜の脳裏に、一人の女の子の顔が浮かぶ。
(……私の居場所を奪った人。
 ……もう、いない)
 茜の居場所は他にもあった。
 しかし、一番居心地のいいあの瞬間は、もうなかった。
 それでも、諦めきれない。
 誰もあの人のことを覚えていないから。
 言っても信じて貰えないから。
 だから、待ち続ける。
 誰か、この苦しみから開放してくれないだろうか。
 ふと、祐一の顔が浮かび、慌ててその影を消す。
 開放されることは、あの人への裏切りだ。
 それでも――

 今度会うときは、祐一は自分に、何を与えるのだろう――

501 :拒みたい真実(1):2001/06/03(日) 23:36
林の中のけもの道を、男女が歩いている。
「ねぇ、一体どこに向かって歩いてるの?」
詠美が半ば、怒りぎみた声で訊いた。
彼女は先程から御堂が自分の前を偉そうに歩いているのが気に食わないらしい。
彼女は知らない。先程から御堂はトラップや地雷、人の足跡などが無いかを確認しながら歩いている。
「…知るか、とりあえず柏木とかいう女を探すんだろ?死にたくなけりゃ黙って俺について来い」
御堂はぶっきらぼうに答えた。
「むかむかむかぁーーーっ!!なによその態度っ!!したぼくのくせにちょおなまいきっ!!」
「…ったく、うるせぇな。だいたい何なんだよ、その『したぼく』ってのは?何て字で書くんだ?」
御堂は、したぼくの意味は知らないが、どんな字で書かれているかが分かれば意味も何となく分かると考えた。
「え?あんた漢字も知らないの?バカじゃないの?」
「うるせぇ!大きなお世話だっ!」
余談ではあるが御堂は学生時代、喧嘩は強かったが勉強はからっきしであった。
「えっとねぇ、上下の『下』に、僕私の『僕』よ。分かった?」
「…下僕じゃねぇかよ!!このアマふざけやがって!!」
御堂は詠美に怒鳴り散らす、そのまま胸ぐらをつかみそうな勢いだ。
「おっと、忘れたの?あたしには『ぽち』がいるのよ?」
右手をポケットに入れて、何かがあるような素振りをして詠美が言う。
「…いい加減、『ぽち』ってやつをを見せろよ」
「い や よ!!」

502 :拒みたい真実(2):2001/06/03(日) 23:39
しばらくそんなやりとりを交わしているうちに、狭い林道に出た。
林道にはいくつかの足跡…しかも同じ靴跡である。
(1、2、3…4人か…同じ靴の跡、管理側の人間か)
御堂は足跡をたどることにした。そんなことはつゆ知らず詠美の話は続く。
「その子達、あんたにすっごくなついてるわよねぇ」
詠美は御堂の頭上で丸くなって眠りについている2匹の小動物を指差して言った。
「…知るか、勝手について来てるんだよ」
御堂はやや恥ずかしそに言った。
「あんたってひょっとして、ムツゴロウさん?」
「ムツゴロウ?干潟にいるアレか?」
「違うわよ!『いや〜、可愛いですね〜』って言いながら犬とかにキスする人よっ!」
「…莫迦か、そいつは?」
「ひっどーーーい!!ムツゴロウさんはいい人なのよっ!!」
「シッ!静かにしろ…ありゃ、何だ?」
「え?何かあったの?」
詠美は御堂が指を指す方向に視線を移した。
見るとそこにはコンクリートでできた建物があった。
1階建てで大きさから見て内部の広さはざっと学校の教室くらいであろうか。
「何だろ?…何かの施設じゃないの?」
「施設?…どんな施設だ?」
「知らないわよ。無線とか…じゃないの?」
詠美はこの島のどこかに無線施設があるという和樹と楓の会話を思い出した…
「無線か…よし、あそこを制圧する。お前はここで待っていろ。あと、こいつらを頼む」
「にゃにゃ?」
「ぴこ?」
そう言うと、御堂は頭の上の小動物をひょいっと摘み上げ、詠美に預けた。
「せいあつって…ちょっ――――」
詠美が御堂に視線を戻した時には、御堂は既に施設へ向かって疾りだしていた。

503 :拒みたい真実(3):2001/06/03(日) 23:40
金属製のドア…御堂はそこに耳をあてる。
仙命樹の力が弱まっているといっても、部屋の内部に居る人間の会話ならはっきりと聞き取れる。
男の声…数は足跡と同じ、4人。
『ったく、まだ終わらねぇのかよ、ゴキブリ並みにしぶてぇな』
『ホントだぜ、さっさと死ねよ、あいつら』
『だけどよぉ、何か嫌じゃねぇ?人が死ぬって』
『いいじゃねぇか、金さえ貰えりゃあ。だいいち、他人だぜ?』
『そりゃそーだ!』
『ギャハハハハハハハハ!!』
御堂は体全身がカッと熱くなるのを感じた。奥歯を噛み締めギリッと音がする。
(こいつらに、生きる資格は…ねぇな)
『あ、俺小便行ってくらあ』
『気をつけろよ』
『へーきへーき!いざとなったらコレがあるしな』
足音が聞こえる…こちらに向かっているようだ。どうやら一人の兵士が外へ出るようだ。
御堂はすかさずドアが開いた時、死角になる場所へ隠れた。
ギィ…
わずかなきしみを帯び、金属のドアが開いた。
出て来たのは、中肉中背の男…戦闘服を身にまとい、肩にはサブマシンガンを下げている。
ガチャン!
ドアが閉まる。
すかさず御堂は男の背後に回り、兵士の首に左腕をまわし、ぐいっと引き入れる
空いた右腕は、男の後頭部へあてがい、そのまま前方へ一気に力をこめる。
「!!」
男は首を折られ、何も言わぬ肉塊となり、地に伏した。

504 :拒みたい真実(4):2001/06/03(日) 23:41
「この人…死んでる…?」
声の主は詠美だった。胸元に2匹の獣を抱えている。
「…待っていろと言っただろ?」
「だ、だって……」
詠美は黙り込んでしまった。御堂は悟った。一人では不安だったのだろう。
「分かった。5秒で片付ける」
彼にとっては3人の兵を殺すことなど5秒もあれば事足りる任務であった。
あえて銃は使わない。狭い室内での拳銃の使用は耳に響くからだ。
男の腰に差してあった戦闘用ナイフを奪取すると、御堂はドアノブに手をかけた。
ドアのすぐ前に一人…
左手を男の左頬に当て、一気に右側へ押し込み、首を折る。男の顔は右へ向き、そのまま崩れる。
「なっ!?」
3時の方向約5メートルに2人目…
御堂は地を蹴り、2人目の男の首をすれ違い様に先程奪った右手のナイフで斬りつける。
「ぐぁっ!」
ナイフは男の頚動脈を捕らえ、盛大に地飛沫を上げ、石床を紅く彩った。
「くそっ!!」
最後の一人…1番奥のイスに座っている。距離は約10メートル
男は拳銃に手をかけ、迫り来る御堂へ――――
「遅いっ!」
御堂は右手のナイフを投げ放つ。ナイフは空を薙ぎ、男の眉間に深深と突き刺さる。
男の手からするりとニューナンブがこぼれ落ちると同時に、
ガチャン!
御堂が開けたドアが閉まる。
彼の予告通り5秒で制圧されてしまった。

505 :拒みたい真実(5):2001/06/03(日) 23:42
「終わったぞ、入って来い」
御堂はドアに向かって言い放つ。しばらくすると詠美が顔を出す。
「え?…ウソ?」
(あの女、死体を見て驚いてやがる…まぁ、俺の予想通りの反応だな)
「あんた…弱いキャラじゃなかったの?」
「…は?」
御堂の予想とは少し違ったようだ。
「何言ってやがる。俺は元々強ええんだよ」
「ウソウソ!だって3人もいるのよ!?それでナイフ一本で勝てるなんて映画の世界じゃない!」
「しょうがねぇだろ!いちいち文句言うな!」
「みとめない!みとめない!したぼくがこんなに強かっただなんてぜーーーーったいみとめないんだからぁ!」
「あぁ、分かったよ、それじゃあ俺は弱いってことにしといてくれ」
「…やけに素直になったじゃない、さてはあんたしたぼくとしてのじかくが――――」
「お前を相手にしていても、無駄な時間を過ごすだけだ」
御堂はそう言い放つと、施設の内部を調べまわった。
無線施設ではなかった。どうやらここは兵の詰め所らしい。
簡単な水道と照明、寝具、食料、いくつかの武器弾薬。それとバイクがあった。
御堂は保存が利きそうな食料と水、弾薬を布袋に詰め込むと、バイクを調べた。
(二輪車か、これは使えそうだな)
「おい!そろそろ行くぞ!乗れ!」
バイクのエンジンを蒸かしながら御堂が言った。
「待ってよ!イロイロしらべてるんだからぁ!」
詠美は兵士の持ち物を漁っていた。
「ゾンビをやっつけるゲームであるじゃない死体調べるやつ」
「いいから乗れ」
「それに、2人乗りはおまわりさんにつかまるのよ?」
「いいから乗れ!!」
「わ、分かったわわよ!乗ればいいんでしょ!乗れば!!」
詠美は迷彩色のぶかぶかなヘルメットを被り、バイクに乗った。
「しっかりつかまってろ、振り落とされるなよ!」
「え?ちょっ――――――――」
詠美の抗議はエンジン音によってかき消された。

【兵の詰め所の1つを制圧】
【御堂 兵士の死体からナイフ奪取】
【詠美 兵士の死体から『兵士のメモ』を奪取】

506 :名無しさんだよもん:2001/06/03(日) 23:46
久々に御堂らしい(?)動きでGOO!!
でも、サブマシンガンも持っていったらどうかと思ったのは漏れだけか?

さてと……。このスレはこの書き込みぐらいでストップして、
あとは次スレですかねぇ?

507 :名無しさんだよもん:2001/06/04(月) 00:03
新スレです、皆さんお引越しをどうぞ。

葉鍵ロワイアル!#7
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=991580312


508 :名無しさんだよもん:2001/06/04(月) 00:04
次のスレが出来てますね。
それでは移行しましょう。

葉鍵ロワイアル!#7
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi?bbs=leaf&key=991580312&ls=100

509 :508:2001/06/04(月) 00:07
余計なお世話の上蛇足でした。あう〜
すいません。スレ立てた方、ご苦労さまでした。

510 :名無しさんだよもん:2001/06/04(月) 00:15
>>502
ムツゴロウさんネタおもしれ〜

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