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【まったりと「奇面組」創作小説を創ろう】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/12/19(火) 13:15
某板の企画によって誕生しました。
基本ルールは次の通り:

1.ジャンルはギャグ、シリアス、恋愛物など
2.恋愛物は原則的に男x女で
3.エロは禁止、別スレへ

さあ、原作も新作発表されて完全復活したことだし、思い切り書こうじゃないですか。

663 :他人任せ:02/03/24 01:46
煤i゚∀゚)あああああ!!!!
いつの間にやら新作が!
マンセーマンセー!!
続きキボン!!激しくキボン!!!!!!


664 :509:02/03/24 19:31
続き、どうしてもアプできなかったのよ、エラー食らって。
もう少しまってちょ。ごめん。

665 :名無し物書き@推敲中?:02/03/24 22:48
おお〜509様がひさびさの君臨!

ところで4月に「奇面組解体新書」とかいうのが
集英社から出る、というのは本当なのか?

666 :509:02/03/24 22:55
あ、続きUPは明日以降になりますので、今夜はもうお休みください(笑)>住人各位

667 :名無し物書き@推敲中?:02/03/24 22:56
509さんだったのか。待ちますとも!

668 :名無し物書き@推敲中?:02/03/25 00:08
きゃー、零さん&唯ちゃんはやっぱり王道ですねぇ♪ というわりに絶対数が豪く
ん&千絵ちゃんに比べて妙に少なかった(in同人サイトめぐりその他諸々)だけに
とっても待ち遠しいですわ…まさに女神(←違ってたらゴメンナサイ;;)降臨!!
いつまでもお待ちしてます〜♪♪

669 :509:02/03/25 17:55
ダメだ…今日もUPする時間が取れそうにない…
ごめんよララァ…

670 :名無し物書き@推敲中?:02/03/25 21:09
>>668
そうそう意外にないんだよね、零唯サイトって
>>669
気にせずマターリあぷして下さい

671 :名無し物書き@推敲中?:02/03/26 00:23
>>670さん
そう、むしろ豪くん&千絵ちゃんの方がよっぽど主流ってかんじで(泣)
頼むから零さん、もっと積極的になってちょうだい…というか自覚してちょうだい色んな意味で…うぅ

>>669
いつまでもお待ちしてます(はあと)←やめぃ

672 :名無し物書き@推敲中?:02/03/26 01:54
509さんがアプしてる小説のような、
二人だけで会話してるシーンというのが原作にはほとんどないんだよね。>零&唯
文庫で読み返してみて改めて思ったよ。


673 :名無し物書き@推敲中?:02/03/26 11:58
2ちゃんねるの神→田代
奇面組スレの神→509殿

674 :509:02/03/26 18:30
今気づいたのだけど、自分が持ってる「Der唯ちゃん」は未完なんだけど、それでもいい?>住人
(そもそもラストまで載せられなかった模様)

某所の大きい男の子向け小説、噂で聞くほどヒドくはないじゃん、とか言って見るテスト。

675 :名無し物書き@推敲中?:02/03/26 19:02
未完なんですか〜…(泣)残念

持ってる分で結構なのでアプよろしくお願いします!

某所?…あのスレのことかな?
たまにコソーリ見に行ってます(笑)

676 : −Der唯ちゃん− :02/03/26 19:25
唯「あー、千絵。もう、つけてたのね。」
零「わー、みんなもいったいどうしたのだ。」
豪「いやな、千絵が、どうしても気になるっていってよ。」
千絵「また、私のせいにする、、。唯のことが気になったのよ、
ちゃんとやってるかなあって思って。
なかなか話さないから、やきもきしちゃったわ。さ、話していいわよ。」
唯「もう、話せるわけないでしょ、千絵。」
千絵「ふふ、もう観念しなさいよ、あなたたちの関係は、
みんなとっくにわかってるんだから。」

その瞬間、零君と、唯ちゃんは、目配せしあうと、
同じ方向に、走っていった。
千絵「あ、こら、まて、唯!」
唯「ごめん、千絵。二人だけの話があるの。」
零「いやー、わるいな、諸君。はずかしくて、みんなの前では
とても話せないのだ。」

仁「あーあ、逃げられちゃった。」
千絵「もう、誰よ、見つかったのは。」
豪「おめえじゃねえか。まったく、、。」
千絵「まだやる気?」
潔「おまえら、いいかげんにしろよ!」

677 :−Der唯ちゃん−:02/03/26 19:25
Der唯ちゃん その6 「夢(下)」

二人で走ってる最中に、唯ちゃんはこんなことを言い出した。
唯「私、夢を見たんです。零さんがはしってて、私が零さんを追いかける夢。
まさか、正夢になるとは思いませんでした。」
零「はは、鬼は豪君たちだったわけだ。彼らには少し悪い気もするけどね。
いやあ、私の夢なんて実現したら、大変なことになるなあ。
ロボットで唯ちゃんと千絵ちゃん助けたり。」
唯「へえー。」
零「また今度、ゆっくり話すよ。ところで、どこに向かってるんだっけ?」
唯「(このままずーっと走ってたい。)」
零「え?なにか言ったかな?」
唯「いえ。」
気づいてみたら、一応公園のそばであった。
走るのを止め、ベンチに座った。
唯ちゃんは話し掛けようと思ったが、零君が急に黙り込んでしまったので
しばらく見守るつもりになった。
唯ちゃんは、零君が合格だけをいいたいわけではないのに
気づいていたのである。そうでなければ、
言うのをためらうはずがない。
零「・・・・・。」
唯「・・・・・。」
あたりは真っ暗になっている。
冬なので、虫の声すらない。
静かなまま、時間だけが過ぎていた。
しばらくして、ようやく零君は決心したように、
話しはじめた。顔を強張らせている。
零「ゆ、唯ちゃん。」
唯「零さん。」
零「おかげで、高校受かった。良かった。」
唯「ほんとに、よかったです、おめでとうございます。」
零「これは、その、つまり、、。」
零君は、赤くなっている。いつものポーカーフェイスではない。
零「つまり、これは、二人で決めたことだから、、だから、、。」
唯「え、、うん。」
零「そして、唯ちゃんのはげましがあったからと思うんだ。」
唯「そんなこと、、。」
零「そうでなかったら、私はいつもの通り、落ちていたかもしれない。
いや、きっとそうだろう。」
唯ちゃんは、聞くだけでせいいっぱいである。
零「だから、私が得た結論なのだが、、これからも、
お互いのことを相談していければ、離れていても、、、。」
唯「零さん。これって,、。」
零「、、心配ない。」
ここまで言って、零君はようやく息を吸った。
唯ちゃんは、わずかにうなずくのみであったが、
零君が、自分のことをここまで言ってくれることがとてもうれしかった。
唯「零さん。私、とてもうれしい。」
零「はは、唯ちゃんが喜んでくれるのが、私も一番うれしいよ。」
唯「お互い、、。」
零「ん?」
唯「なんでもないです。」
零「うん、、。」
唯「いえ、なんでもないってことないんですけど、、。」
  私、零さんと、、。やっぱり、ダメです。照れて、いえません。
もったいないけど,今日はもう帰ります。」
零「そうか、じゃ、私も帰ろう。」

その夜,二人は手をつないで帰った。
暗がりを歩く二人を月明かりが二人を照らしていた。

678 :−Der唯ちゃん−:02/03/26 19:26
Der唯ちゃん その7 「ジステンパー」

豪「おし、リーダー。授業も終わったし、どこか寄ってくか。」
零「いや、すまん。今日は、用があるのだ。」
潔「なんだよ、せっかく、銭湯巡りでもしようと思ったのに。」
大「うふ、それってなんかいいね。」
零「じゃあまた明日〜。」
仁「なんか、うまいもん一人占めしてるんじゃないかな〜。」
潔「そういう感じじゃないけどな。」
豪「あいつ、付き合い悪すぎるぜ。今ちょうど,パーッと盛り上がりたいとこなのによ。」

そこに、いつもの二人が近づいて来た。
千絵「あれ?零さんは?」
豪「アイツならもう帰ったぜ。」
唯「最近、早いね。」
唯は、最近の零君の急変にもっとも戸惑いを感じていた。
あれは、何だったんだろうな、、。
最近、零君は、なにか、よそよそしくなっていたのだ。
どうしたのかな。
恥ずかしいけど、私からなにか言ってみよかな。なんてね☆

ここは、田寄内病院(たよりないびょういん),
石緒 健明(いしお けんめい)という医者がいる。
彼は、零君のかかっている医者である。
零君を目の前にしてやや緊張した様子で眺めている。
その前の零君は、シリアス調である。
特徴のあるあごに汗が光る。
零「どうですか?状態は。」
九朗「うーむ。とりあえず、来週きてくれるかね。まあ、心配いらないよ。
薬飲んどいてね。」
零「はい・・・・。ごほっ。」
零は、こころなしか、重い足取りで部屋を出た。

その後、、、医者は、ひとりごちた。
九朗「うーむ、何ということだ。新種の病気、ジステンパーとは。
緊急に手術せねばなるまい。その前に、早速母校の大学病院で調べてこよう。
確か、患者が一人いて少しはデータがあったはず、、。」
彼が今の時点で知っているのは、その患者がすでにこの世にいないということだけであった。

679 :−Der唯ちゃん−:02/03/26 19:27
Der唯ちゃん その8 「卒業」

無造「・・・以上をもちまして、これを答辞とさせていただきます。第22回卒業生代表骨岸無造」
・・・・・一応中学校卒業式はおごそかに着々と行われていた。

零「うーむ、ついに母校を卒業か。」
潔「長かったよな、、。5年だっけ?」
豪「長えな。普通は・・・3年か?」
仁「給食にも飽きちゃったもんね、流石に。」
大「制服は気に入ってたんだけどね。今度はセーラーかな?」
豪「ぶっ!何言ってんだ、詰め襟に決まってんだろ。大体、男だろ、おまえは。」
大「残念ね。ウフ。」
潔「・・・試してみたい気もするけどな。」
零「そういえば唯ちゃん達は?」
豪「2年は、向こうだろ。」
零「では、ちょっと出かけてこよう。」
大「あ・・・・って、行っちゃったね。」
豪「落着かないヤローだ、全く。」

・・・唯ちゃんは、さびしい気持ちを押さえ切れずにいた。
目から落ちる涙を拭くこともできず、伏せるのみであった。
二人で願ったことだけどね・・・。
唯「零さん、、。」
零「はい?」
唯「あっ・・零さん、どうしてここに居るの、卒業生はあっち。」
零「ははは、どうも、落着かなくて、、。」
唯「・・零さん。」
零「・・唯ちゃん。実は私は・・。」
唯「・・・・。」
零「・・・・。」
病気のことはとても言い出せない。
今しか言う時は無いのだが。
唯「高校でも、奇面組続けるの?」
零「もちろん。」
唯「よかった・・・。」
零「卒業しても、永遠にあえなくなるわけでもないし。」
唯「うん・・。」
零「じゃあまた。(いえない、、まずい)」
やっぱり、あっさりしてる。
あの時の告白はいったい?

一方、伊狩先生は、独特の感慨にふけっていた。
あの子たちもとうとう卒業か。忘れられなくなりそうね。
あれほど手を焼かされる生徒はいなかったし。
零君の変態ぶりも今から見るとかわいかったわね。
「あの・・・伊狩先生。ちょっと。」
急に声をかけられて我に帰った。
「アラ、教頭。なにか?」
「・・・・・・なんでもありません。」

一応中学校の卒業式も、校歌とともに終わりが近づいてきた。
奇面組は、この日をもって一応中学校を卒業する。

680 :509:02/03/26 19:30
…あろうことか、持っているのはここまでです。
読者の皆さんごめんなさい。

>675
コソーリ住人、結構多いみたいですな。なにげに。

681 :名無し物書き@推敲中?:02/03/27 09:50
>>680
どかーん!
(⌒⌒⌒)
 ||

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| ・ U      |
| |ι         |つ
U||  ̄ ̄ ||
   ̄      ̄
もうおこったぞう

682 :名無し物書き@推敲中?:02/03/27 10:22
この方式って……要するに、おままごとですね。
ま、いいんですけど。

683 :名無し物書き@推敲中?:02/03/27 17:08
>>680
煤i´Д`;)
アアア零クンハ ドーナッテシマウンダアア

とりあえずは509さんサンクス&乙カレー

684 :509:02/03/27 17:52
次はたぶん定番の豪千絵を掲載予定。
ただ>>509〜で載せたのに比べると、萌え度と創作レベルがやや低いと思うけど、いい?>読者様

読み返してみると「彼女の誕生日」は名作だねえ。


685 :名無し物書き@推敲中?:02/03/27 23:35
>>509殿
いつも悪いっすね、頼みます!

686 :名無し物書き@推敲中?:02/03/27 23:38
509サン(・∀・)イイ!!

687 :名無し物書き@推敲中?:02/03/28 09:22
>>684
おながいします

688 :『乙女心となんとやら』:02/03/29 14:23
『乙女心となんとやら』第1話 

−ある秋の日−
チリンチリンチリン…
「いよう!ひさしぶり、豪くん」
真新しいマウンテンバイクに跨って、零くんがやってきた。
「何がひさしぶりだよリーダー。昨日ウチで買い物してったばかりじゃねえか」
「にゃははは、そーだったっけ。ところで用って何だい?」
「ああ、まあ、あがれよ」
いつものようにノーテンキな零くんとは対照的に、豪くんはどことなく神妙な顔つきをしていた。


『乙女心となんとやら』第1話


豪くんは自分の部屋へと零くんを案内した。昔は何もなく殺風景な部屋だったが、
千絵ちゃんと暮らすようになってからは、部屋の雰囲気もずいぶん暖かくなった。
「どうだいリーダー、新婚生活の方は?」
「いやあそりゃあもう快適なのだ♪それに私よりも父ちゃんと霧の方が喜んじゃって、にゃははは。」
「そーか。悪いな、仕事中に呼び出してよ」
「いやあ、ウチには父ちゃんがいるから構わんよ。豪くんの方こそ、一体どうしたのだ?」
「いや…実はよ」
「なっ、なんだってえ!?そりゃ大変だあ!!」
ズシン!!
豪くんの16文キックが炸裂した。
「まだ何も言ってねぇよ」
「…お、おす」

豪くんはおもむろにひと呼吸おき、話し出した。
「実はよ、かみさんが今朝、ウチを出てっち待ってよ…」
「出勤か?」
「じゃなくて!」
「まさか、家出?」
「ああ」
零くんはため息をついた。
「で、豪くん、今度はどこへ行ったんだ?確か以前は、千絵ちゃんがイタリアへ出張に行くって話を、
君が酔っぱらってて覚えてなくて、出発後にみんなで勘違いして大騒ぎして…」
「バッ、バカ野郎!今度はそんなんじゃねえよ!」
自分を落ち着かせたいのか、豪くんはふたたびひと呼吸おいた。
「いや、実は、今朝よ…」

689 :『乙女心となんとやら』:02/03/29 14:24
−その日の朝−
ドタドタドタ…。
「ちょっと豪くん!豪くんてば!私のケータイ知らない!?ねえ!?」
「ぃやかましいっ!!そんなもんオレが知るわけねぇだろっ!!どうせいつものとこにあんじゃねえのか!?」

「豪くん、どっかで聞いたような話だな」
「いやまだ続きが有るから聞けよ」

豪くんがいつものように、店先をほうきで掃いていると、少しして千絵ちゃんが出てきた。
「ねえ豪くん、今朝のお洋服はちょっといつもと変えてみたんだけど、どう?」
腰に手をあて、千絵ちゃんはポーズをとる。
「あー?」
豪くんが振り向くと、なるほどいつもと雰囲気が違う。自分の快活なイメージに合わせ、
普段はパンツルックが基本の千絵ちゃんだったが、今朝はやや丈の長い、
落ち着いた色調のワンピース風の上下を着ている。
「ふーん」
「うふふ♪」
「ダセエ」
ズルッ。
千絵ちゃんは思い切りこけた。
「な、なんですって?どこがダサイってのよ?」
「んな、どこって言われたってよ…。大体なんだよその服、しわだらけじゃねえか。
それになんか、全体的に色落ちしてるしよ。」
「あのねぇ…あんたバッカじゃないの!?これはしわじゃなくてこういう布なの!!この色もこれでいいの!!」
「バッ、バカとはなんだバカとは!オレにそんなワケわからんファッションが理解できるか!
大体な、オメエは毎朝毎朝くっだらない…」
「………」
「おっ、な、何だよ」
千絵ちゃんはこぶしを握り締め、プルプルと身体をふるわせていた。
「……ぁ」
「あ?」
「バカァッ!」
ビシイッ!
「痛てえっ!オメエ今、何を…?」
「バカッ!バカッ!もうバカッ!なによ人の気も知らないで!もうアンタとなんか口きかない!
なによなによなによ!今日はせっかく…!!」
「ちょっ、何もそこまで怒るこたあねえだろ…おわっ!」
ズダ〜ン!!
豪くんを両手で突き飛ばし、千絵ちゃんは走り去っていった。
「ぷぷぷ…な、なんだよ…」
崩れたビールケースの山の中で、豪くんは力なくつぶやくのだった。


「…と言う訳なんだよリーダー。」
「うーん…そりゃ君が悪いよ豪くん。」
「そーかもしれねえけどよ、あんなに怒るか普通?」
「きっと千絵ちゃんのムシの居所が悪かったんだろう。
でもまあ、その内ほとぼりがさめたら帰ってくるんじゃないのか?」
「いや…今度はどうも本気らしくてよ。あん時、コイツをオレの顔めがけて投げつけたくらいだからな。」
と、豪くんはポケットから何かを取り出し、零くんに見せた。
「はーん、こりゃあ深刻だ。」
それは千絵ちゃんの指輪だった。

690 :『乙女心となんとやら』:02/03/29 14:25
−その日の夕方−

『おもちゃの一堂』の前に、一台のプジョーが止まっている。
そこへ、仕事を終えた唯ちゃんが帰ってきた。
(あれ?このクルマ、もしかして…)
それを横目に、唯ちゃんは店の扉を開けた。
「ただいま、お父さん」
「おお、お帰り、唯ちゃん」
(いや〜彼女に毎日"お父さん"な〜んて呼んでもらえるとは、長生きはするもんだ♪)
と、生きる喜びをかみしめる啄石さんであった。
「零ならさっきちょっと出かけてったぞ」
「あ、はい。すぐに晩ごはんの仕度しますね」
「ああ、それよりお客さんが来とるぞ」
唯ちゃんは靴を脱ぎ、居間に入った。そこにいたのは…
「唯ぃ〜…」
「千絵、やっぱり…」


『乙女心となんとやら』第2話


「唯いぃ〜〜!!」
千絵ちゃんはまるで唯ちゃんに飛びかかるように、一見笑い顔にも見える泣き顔で(笑)訴えかけてきた。
「ど、どうしたのよ〜千絵〜」
「ううぅ〜、私のダサイって新しい豪くんがお洋服をせっかくぅ〜…!!」
「ちょっ…落ち着いてよ千絵〜、なに言ってるのか分からないよ」

数分後。
「…とゆーわけなのよ。ひどいと思わない!?ねえ!?」
「う〜ん…(いつも通りとしか思えないけど☆)(苦笑)、
でも豪くんもそんな悪気が有ったわけじゃないだろうし…」
「やっぱり、そおかな…?」
千絵ちゃんは口を尖らせた。
二人はお茶を飲みながら、話を続けた。
「あ〜もう、あたし、どうしたらいいの!?」
「どーするもこーするも」
「唯、代わって」
ズルルッ。
唯ちゃんはこけた。
「代われますかっ!!」
「ウチのダンナ、チカラは強いから便利よ」
「そーゆー問題じゃない!!」

「千絵、最近多いの?こういう事」
「ううん、特に多いってわけじゃないけど…」
「豪くんが優しくしてくれない、とか?」
「てゆーか、アイツはほら、元々不器用だから…」
「じゃあ、千絵の方で何か、ストレスが溜まるような事が有ったとか?」
「う〜ん」
「なに?」
「ストレスの原因じゃないと思うんだけど…」
千絵ちゃんはさらに声を落として話した。
「…なの」
「えーっ!!」

691 :『乙女心となんとやら』:02/03/29 14:26
一方、豪くんの家では…。
「それにしても普通指輪を投げるか?あいかわらず激しいなあ、千絵ちゃんは」
「なあ、やっぱリーダーの言う通り、ほっときゃ帰ってくるかな?」
零くんはしばし考えた。
「豪くんさえよければ、唯ちゃんと相談してみたいのだが」
「唯ちゃんとか?」
「ああ。彼女なら、千絵ちゃんの事もよく分かってるし…」
「そうだな。それならオレも行って、直接話すよ」
「よし、じゃあ早速、行こうではないか」
二人はすぐに玄関へと下りた。
自転車の鍵を外し、零くんはサドルに跨り、豪くんはリアのステップに足を掛けた。
「ぃよおし、では早速出動するのだ。ネオ・ジャングラー号、発進!!」
「いやそれはいいから…おわあっ!!」
キュキュキュキュキュ…!!!
二人を乗せたネオ・ジャングラー号(注・マウンテンバイク)は、
猛スピードで冷越酒店から走り去って行った。

692 :『乙女心となんとやら』:02/03/29 14:27
ズギャギャギャギャ!!
一堂家の手前約10メートル、派手に両輪ドリフトをカマしながら、零くんは自転車を止めた。
そのはずみで、豪くんはあやうくふっ飛ばされそうになった。
「バッキャロウ!なんちゅう運転だ!殺す気か!」
「そうか?唯ちゃんと二人で乗る時は、大体こんな感じだが」
「オメエな、それ、自殺行為だぞ」
「唯ちゃんは楽しんでくれてるのだ」
「どういう夫婦だ、お前ら!?」


『乙女心となんとやら』最終話


豪くんは必死で呼吸を整え、零くんの家の方を指差した。
「見ろ、リーダー」
「むう、あれは千絵ちゃんの車」
「ああ、きっと唯ちゃんに会いに来たに決まってる」
「どうする?」
「今リーダーん家でアイツとハチ合わせるのはいかにもマズい。ここはひとまず退却…」
「何してんの二人ともこんな所で?」
びくうっ!!
驚き飛びのく二人の真後ろに霧ちゃんが立っていた。
「な、なんだ霧か。脅かすなよ」
「や、やあ霧ちゃん、大学の帰りかい!?」
二人はたどたどしく挨拶した。
「あれ、あの車、千絵姉ちゃんも来てるの?」
「あ〜それなんだが、霧、ちょっとわけ有って私たちは今、帰れないのだ」
「そうそう、だからオレ達がここにいるって事は内緒に、な」
「ふーん。別にいいけど」
すると『おもちゃの一堂』のドアが開き、中から啄石さんがひょっこりと顔を出した。
「おーっ、お前たち、今帰ったのか?
おーい唯ちゃん千絵ちゃん、零と霧と豪くんがそろって帰ってきたぞー!!」
「ぶ〜っ!!!」
ずどどどっ!!!
零くんと豪くんは、激しくコケるのだった。

693 :『乙女心となんとやら』:02/03/29 14:27
結局、零くん、唯ちゃん、豪くん、千絵ちゃんは一堂家の居間でご対面する事とあいなった。
「………」
きまずい空気が流れる中、唯ちゃんが切り出した。
「と、とにかく千絵さぁ、豪くんもこうして謝りに来てくれた事だし、
もう許してあげなよ」
それを聞いた男二人はびびった。
(おいリーダー!オレは別に謝りに来たワケじゃねえぞ!)
(わ、私に言われても困る!とにかく、こうなったら成り行きにまかせるしかないのだ)
「別にもう怒ってないわよ」
千絵ちゃんは下を向いたまま言った。
(豪くん、合わせるのだ)
零くんがヒジでつついた。
「まあその、オメエがそう言うならよ、オレも気にしねえでもいいがよ。」
ズルッ。
豪くんのセリフに、零くんはちょっとこけた。
(あのなぁ〜っ。もう少しましな言い方ってのがあるだろう)
一同、再び沈黙。
豪くんはこういう言い方しか出来ない男だって事は、そこにいる全員が分かっているのだが…。
「ともかく、あんまり長居しちゃ悪いから、あたしらはこの辺でおいとまするわね」
「待って、千絵」
立ち上がろうとした千絵ちゃんを、唯ちゃんが引き止めた。
「なに?」
「あのね、この際だから、さっきの事も打ち明けた方がいいと思うの」
「ええっ、今?」
「うん、何て言うか、いっぺんに済ませた方が、こう、すっきりするんじゃないかな」
「…そお?」
「あ、いや、千絵がイヤだって言うならいいけど…」
(豪くん。打ち明けるって、一体何の事なのだ?)
(オレに聞くな!)
「まあいいわ。豪くん、大事な事を話すから、しっかり聞いてよね」
と言うと、千絵ちゃんは座り直した。
(後編へ続く)

694 :名無し物書き@推敲中?:02/03/29 16:35
『乙女心となんとやら』最終話(後編) 

零くんと豪くん、そしてふすまの向こうで盗み聞きしていた霧ちゃんと啄石さんも息をのんだ。
「まず、このファッションだけど、これからはしばらくこういう感じの服を着る事になるから」
「なんでだよ」
「今から言うわよ。理由は、体型を隠すため。」
「はあ?」
「まだ分からないの?これからおなかが出てくるのよ。」
「………」
「来年の春ごろには、家族が一人増えるから、そのつもりでね、豪くん。」
「……!」
ここに来てやっと、豪くんは事態が飲み込めたようだ。
「こ、子供、か…?」
「そ♪」
やっと千絵ちゃんに笑顔が戻る。
唯ちゃんもすかさずお祝いするが、
「おめでとう、豪くん。…あれ、零さんどうしたの?」
「あ、あたまが…(汗)」
ずどどどっ。
その場にいた全員がずっこけた。

「「「「「かんぱ〜い!!!」」」」」
結局と言うかやはりと言うか、その晩は一堂家でのお祝い会となった。
「それにしても豪、お前もやる時はやるもんだな、えーこの。グゥヒヒヒ」
「唯ちゃあん、モグモグ、これおかわりちょーだい、モグモグ」
「千絵ちゃん、会社のみんなにも知らせておくから、明日はみんなでお祝いしようね」
当然、奇面組は全員がそろっていた。
「アンタ達は、一体いつの間に嗅ぎつけてきたのよ…!」
「いいのよ千絵姉ちゃん。こうやって全員がそろうのも久しぶりなんだし」
「そうそう。みんな遠慮せず楽しんでってくれ。」
「そおだ、鈍ちゃんとチャコも呼んでくるのだ」
「お願いだからこれ以上メンバーを増やさないで〜☆」
一堂家の宴会好きには、さすがの唯ちゃんもかなわない。
「あれ、豪くん、どうしたのだ?ぼーっとして」
「ん、ああ、何でもねえよ。ささ、この酒はウチのおごりだ、飲め飲め」
と、表面的には嬉しさをつくろう豪くんだったが、
(はは、マジでデキちまったとは…もっとも、今の所はぜんぜん実感わかねえが…。
どーすりゃいいんだ、これから?)

695 :名無し物書き@推敲中?:02/03/29 16:36
と、心の中は不安で一杯だった。

そんな楽しいひとときもあっという間にすぎ、時計の針はすでに10時を回っていた。
「じゃーな、リーダー、また呼んでくれよな」
「今度はボクも料理作るからさぁ〜」
「じゃ、千絵ちゃん、また明日、会社でね」
と、潔くん、仁くん、大くんの三人は1台の原チャリにまたがって帰っていった。
「んもう、そんなことをしてお巡りさんに捕まっても知りませんよ」
「やれやれ…あいかわらずねぇアイツらも。あれ、零さんと豪くんは?」
「え、さっきまでここにいたんだけど」

二人は、縁側にいた。
「豪くん、君がそんな顔をしてどうするのだ。…心配なのか?」
「べ、別にそんなんじゃねえよ」
「なーに、だーいじょうぶなのだ。なんとかなるって!にゃははは!」
零くんはドン、と豪くんの背中をたたいた。
「ごほっ!…オメエはホント、気楽な性格でいいよな。ま、なんにせよ…」
靴ひもを結びなおし、豪くんは立ち上がった。
「オレは心配してねえよ、リーダー。」
「ああ、また何かあったら、いつでも相談にのるのだ。」

零くんと唯ちゃんに見送られながら、豪くんと千絵ちゃんを乗せた車は走り去った。
「けんかするほど仲がいい、ってね」
「うーん。とゆう事は、あの二人は連日連夜夫婦げんかしるてから、
実はものすごく仲がいいって事なのだ」
「ふふ、そうなのかもね」
「さあて、もうお風呂に入って寝るのだ」
部屋に戻る前に、唯ちゃんは再び千絵ちゃんの家の方を向き、もう一度、心の中でお祝いした。

(おめでとう、千絵…)


『乙女心となんとやら』おわり

696 :509:02/03/29 16:37
なるほろ、2時間くらい空ければ連続投稿エラーが消えるのね…

697 :名無し物書き@推敲中?:02/03/29 18:57
>688-695
感!サンクス!!

698 :名無し物書き@推敲中?:02/03/29 23:18
まひ!サンキュー!

699 :名無し物書き@推敲中?:02/03/30 18:37
マンセー!!

700 :509:02/03/31 00:40
なんかウケがいいね今回の(w

参考までに、住人の皆様のこれまでのベストってどれ?

701 :名無し物書き@推敲中?:02/04/02 18:09
「彼女の誕生日」

702 :名無し物書き@推敲中?:02/04/02 20:04
qwer

703 :名無し物書き@推敲中?:02/04/04 16:49
・・・・・。

704 :名無し物書き@推敲中?:02/04/09 00:39

とりあえずあげ

705 :509:02/04/11 18:30
…もう誰もいませんかね?

706 :^:02/04/11 20:08
509さ〜んここにいるよ。
新作キボン。
激しくキボン中。
オレはネタがないし。

707 :48 ◆Esk6CQSs :02/04/11 21:34
漏れもいるYO!

708 :名無し物書き@推敲中?:02/04/12 18:05
>>509
おながいします

709 :509:02/04/12 23:02
あ、みなさんいたんですね(w。ヨカタ。

とりあえずガンガンも無事ハイ編に突入したことですし、
じきにまたなにかウプします。
ただ、今後の投稿作品は多分全て未完物となりますのでご了承いただきたく。

(出きればついでに>700の質問にも答えてほしい…ぼそ)



710 :名無し物書き@推敲中?:02/04/13 08:39
>>709
「最後の春そして」
イイ!

711 :名無し物書き@推敲中?:02/04/13 12:45
未完でもなんでも、もうこのスレは509さんだけが頼りなので
よろしくお願いします!

「−珠美ちゃんのうれしはずかし番台物語− 」に萌えますた。

712 :名無し物書き@推敲中?:02/04/13 13:57
同意見なんで書き込まずにいたけど、「彼女の誕生日」かな、やっぱ。

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